惚気と友情
「で、良かった?」
週明け早々気付かれてかけられた言葉がそれだ。良い笑顔で聞いてくるミサキに思わず軽いチョップをした。めちゃくちゃコンシーラーとファンデーションで丁寧に隠してきたのに。そして髪は下ろして出来るだけ前に垂らして隠してるし。まぁミサキは前のことがあったから予想してたから、しょうがない。
学校帰りに適当な飲み物を買って公園に連れて行かれた。
「また、強烈なのをつけられたね、まだ見えにくいとこだけど。でも上手く隠すねなまえ、目立たないよ」
そう、胸元に一箇所見えるか見えないかくらいの所に痕がクッキリとついている。
「ダメって言ったんだけどね...」
帰ってから上半身中心に痕がたくさんあって愕然とした。見えるところはやめてって言ったのに。日曜とか、今日とか着替える時とかにあの時の行為を思い出さずにはいられないのでやっかいな代物だ。身体があの時をつい思い出してしまい、熱くなっていまう。
「痛かった?」
「結構慣らしてくれたと思うし、そんなに痛くなかったかな」
「そりゃ良かったね」
「ていうか、気持ち良かった」
「ブッ 」
むせるミサキ。え、何言った私?
「なまえ時々スゴイ素直でビックリする」
「ぇ、だって」
「はいはい、あの下着着てったんでしょ?反応どうだった荒北君」
「一応褒めてもらったかな」
「荒北君褒めんの!?ぁーやっぱりカワイイ系がベストなのか、今度そうしよ」
っと言うか、あの下着は荒北とかせいぜいチャリ部くらいにしか伝わらない思惑があったからね。
「そういえば、どこでしたの?家?寮?」
「寮で出来ないでしょ!荒北の部屋だよ」
「寮でしてる人達もいるって言うからさ」
「マジで?無理でしょ、どう考えてもバレるでしょ」
声やらベッドやら色々無理でしょう。
「あ、そんな激しかったんだ?3、4回くらいしたの?」
ニヤニヤしながら聞いてくるミサキ。
「ふ、普通だよ、普通!2回しただけだし」
「そう初めから2回もしたんだ」
え、なに普通じゃないの?
「荒北君溜まってたんだね」
何と言うか、むしろ2回目要求したのは私だった気がする。今思えばあの誘いは場を和ます冗談だったと思うし。
思わず言葉に詰まる。
返事がない私を不思議に思ったのか声をかけてくるミサキ。
「なまえ?」
「...ぇーと、私がしようとしたというか」
「ブッ え、なまえが!?」
「だ、だってすっごく痛いと思ってたのに予想以上に入れられてまぁ気持ち良かったし、多分よく時間かけてゆっくり指で慣らしてくれたのもあるけどさ、あ、でもキスとかもいっぱいしてくれたんだよね。あと荒北の普段見れない顔とか見れて嬉しかったしさ、至る所に痕残されたけど迷惑だし恥ずかしいけどまぁ嬉しいし、そりゃ多少意地悪もされたけどさぁ ついというかなんと言うか、2回しても良いかなっていうか...「も、もういいなまえ!聞いてるこっちが恥ずかしい!」
ぇ、何が?ミサキが喋れって言ったじゃん。恥ずかしいのはこっちのはずだけど?
「あんたが荒北君の事がだーい好きなのは伝わったから!」
え、普通くらいだよ。
「まぁ好きだけど、普通だよ。まだ大がつくほどじゃないって」
不思議なこと言うミサキだ。
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