荒北の誕生日


この前ついに親にバレた。何がってなまえと付き合ってる事だ。別に隠す必要もないのも知っていたが、この距離で付き合うとか言い出しにくく言っていなかった結果微妙なバレ方をした。

さぁこれから色々おっ始めようって時に邪魔されるというなんともベタな展開だった。そして布団で隠しておいたなまえチャンがまさかの布団ごと飛び出してくるっつー不思議な状況を作り出した。
あのボケなすが、なまえチャンに食いついてしまった。つーか、身内の前で気まずすぎんだヨ。そしてババァが部屋までやってきてなまえをチャンを誘いだした。俺は部屋にでもいろと言われたが溜まったもんじゃねェ、俺の居ないところで何言い出すかわからねぇ奴等しかいねェからな。

俺の身内に問いただされて、言葉を選ぶ様に俺の事をたどたどしく話したなまえチャン。あぁ…もう本当こいつ馬鹿だと思った。んなん適当に言やぁ良いのに照れながら…っそう言うもんだから、あほな女共が食いついてしまった。


「靖兄にしてはよく落とせたよねぇ。よくやった」
「そーよねぇ。なまえチャン随分綺麗になっちゃってこれから大変ねぇ」
「っせ」
好き勝手にほざく身内から離れるように部屋に向かおうとする。
「靖友…あんた避妊はしなさいよ」
「っ!分かってんヨ!!」
なまえチャンが帰った瞬間にこれだ。








あれから数日、本日4/2。まだ学校も始まらず実家だ。
例によって部活後、なまえチャンを実家に帰りがてら部屋に引き摺り込もうとしたら、うちに来てくれと言われる。

「…邪魔します」
「どうぞー」
何となく声出して入るみょうじ家。そしてなまえチャンの部屋に通される。何回か来てるがテリトリーじゃねェからなんとも落ち着かない。小綺麗な部屋全体がなまえチャンの匂いがするっつーかで多少興奮する。

そんな中なまえチャンがお茶と何かを持ってきた。
「あの、誕生日おめでとう!」
「…ああ」
「色々と考えたんだけど、思いつかなくてタルトケーキ作ったの。靖友意外と食べるじゃん?細い割に」
「細いは余計だっつーの」
別に良いっつーのに、もう誕生日に何か欲しいっつー歳じゃねェし…なんていうかなまえチャン居りゃぁって何思ってんだ俺はァ!
「で、もし良かったらお家に持ってって」
「…今も食べてェ」
「っ、分かった切る」

丁寧に切ってくれるなまえチャンを見て、そう言えばと思った。
「おめェ誕生日いつだっけ?」
「ん?あぁ、7/15。ちなみに何も要らないから」
前もって釘をさされた。つーか、どこかで聞いた様な日付けだったがおそらく気のせいだろう。そういや、去年の文化祭直後だったか…まぁ、その時は付き合ってなかったしなァ。


「うめぇ」
そんな俺の一言を聞いてニコニコと笑っている。この生暖かい感じが非常にむず痒い。
「…なぁ、この前言ってやがった"風邪の日"何あったァ?」
切られたタルトを食いながら、この前の事を聞く。…そういやあの夏の風邪の後なまえチャンおかしかったな…もしかしたらなんかしたのか俺は。
何のことか分かりませんとあからさまに話を逸らそうとしているなまえチャンを見ていたら余計に核心をもってきた。

「…俺誕生日なんだけどォ?プレゼントだろ?」
「っ、いや、それは関係ないでしょ」
「教えてくれねェのォ?」
「…」
黙り込むなまえチャン。おー、おー迷ってる迷ってる。いつもそれなりにハキハキしてっから、困り顔のなまえチャンが正直言うと嫌いじゃねェ。
何を思ったか俺に抱きついてくるなまえチャンに軽く手を添える。本当柔けぇ。

「あ、あの時さ、靖友高熱で、でもえっと部屋通されたんだよね。で、色々されただけ!!」
「は?」
マジで俺何してんの!?つかマジでなんかしてたのかヨ。記憶にねぇんだけど。
「色々って何ィ?」
「…その、ベッドに引きずり込まれて…その付き合ってないのに、太ももやら腹やら腕をまさぐられた?」
「…」
その"付き合ってないのに"にやたら棘を持っていた。まぁそりゃそうだろうな。
「で、…そのなんていうか、それで少し意識しちゃったっていうか、っ!もういーでしょ!言ったから!」
あぁもう確かにいいな。あの時エロイ夢見たのは、夢じゃねぇなきっと。あの時の俺ナイスだ。

戸惑うなまえチャンを抱き抱えるようにベッドに引き上げる横にさせ覆い被さる。
「あのー、や、靖友さん?」
大きな目が俺を写す。
「…俺覚えてねェから、ソーしたら思い出すかもしれねェ」
「〜っ」

なまえチャンの匂いがするベッドの上で小柄ななまえチャンを背後から抱きしめる。そして、手を制服から出ている太ももに這わせる。ひんやりとした柔らけぇ太ももが気持ちいい。あと腹っつったか?制服を捲り上げるようにしながら脇腹を撫でていく。張り付く様な柔らかい弾力が最高だ。
「っ!や、やすとも!くすぐったい」
しかしマジでくすぐったいらしく身体をよじるなまえチャン。
「あ?そん時は意識してくれたんじゃねェの?」
「っあの」
「…そーいや、あの後俺を避けてたっけなァ」
耳朶を甘噛みする。フニフニとした感触が面白い。
「んっ、それは、その」
「あれ、さすがに傷付いたんだよなァ」
「う、悪かったってば」
謝るなまえチャンの身体を弄りながら、弱い耳を舐めていく。あー、くそなんであの時覚えてねぇんだヨ。
「ん、ちょっと靖友」
「そん時ここは触ったァ?」
さらに腹部から上に右手で這わせながら硬い下着を押し上げる。すると掌に感じる硬い感触を掌で撫でる。
「っそこまでしてないからっぁ」
「…もしかして、そん時ここもこうなってたんじゃねェの?」
左手の指で下の下着を擦ると湿り気のある感触とピクッとする身体に思わず笑みを浮かべる。

「おら、どうしたヨなまえチャン」
「〜っ!もう、そ、その通りだから許して…」
真っ赤な顔で涙を浮かべるなまえチャン。ハッ最初からそう言えば良いのになァ。




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