賭けの結果


放課後の部室でバンっと広げられた答案用紙。

瞬時にそれを計算した私達。
「っ!?」
「俺の勝ちなァ理数上位のなまえチャン?」
「い、一点差だもん」
「負けは負けだろ?」
目を細めて楽しそうに言う靖友。
「…あんた他の教科は?」
「…追試だけどォ?」
「はぁ、バカ過ぎるでしょ」
「次の土曜な、約束破んなヨ」
「っ!分かったから!」
靖友を睨んだが効果なかった。



その日、帰って例のショーツを重い手で引き摺り出す。サイドも紐で、その局部がオープンクロッチでリボンが結ばれている面積が少ないショーツを広げてみる。うう…あの変態め。
それを何となく試しに穿いてみる。…っ凄い心許ない、スースーするし、紐だからか緩い気がするっというかもっとその処理しなきゃマズイじゃん。
試しに穿いたショーツは洗濯に出せる訳なく自分で洗い部屋に干した。



土曜日

賭けに敗北した私は、例のショーツを穿いてからフレアスカートを穿いた。タイトのだったらショーツの形出ないとは限らないし、色々考えた結果膝丈やや上のこのスカートとなった。

「ククッ なまえチャン顔真っ赤ァ」
「っ誰のせいだと思ってるのよ」
家の前で会って早々笑う靖友に反抗する私。そんな中いきなりピラッとスカートを捲られた。
「!?」
「おー、すげェエロいな」
目を輝かせて喜ぶ変態靖友だ。
「っ!止めてよ!」
「あんだヨ、理数で負けたなまえチャン」
「ぅぐ…」
"その股のリボン後で解かせろヨ"と耳元で言われたので背中を盛大に叩いてやった。
手を引かれて買い物に付き合わされる。電車に乗る度にそっとお尻を撫でてくる手を叩いた。もう…気にしないでいたのに思い出させるような手つきにビクッとする。


「そう言えば、文化祭今回チャリ部去年見たいなロード体験じゃないの考えてるらしいね」
「泉田が適当に決めんだろ、とりあえず筋トレカフェは却下してやったァ」
「ムキムキになりそうだしね…需要ごく僅かだよね、まぁ部費として入るから泉田君はそれでも本気なんだろうけどね」
「あとは福チャンが良いっていやぁそれになんだろ」
「まぁそうだね」
とは言いながら、決定する人選がやや不安なんだけど私がアレコレ言う事もないしね。

そんな事を話しながら、行きたかったらしいロードのショップなどを訪れた。楽しそうに商品を手に取る靖友…なんだかんだで大好き過ぎるでしょ自転車。イキイキしちゃってさぁ、少し妬けるんだけど。

「自転車バカ」
「なんか言ったかァ?」
「別にー?」




「あ、服見たいんだった」
その一言で私のウインドウショッピングにも付き合ってくれる靖友。新しい下着が欲しくて、そして赤く照れる靖友が面白くて連れ込んだ。
「…俺、出てるからァ!」
「まぁまぁ、お兄さん。折角だから一緒に選んでよ」
「こんなとこに居られるかヨ…」
目の行き場がないらしく、ソワソワしている靖友に加虐心を煽られ、思わず笑う私。
「ほら、そうしてる方が怪しいから、もっと普通にさぁ」
「あァ…!」
私の隣に寄り添って色とりどりの下着を見ている靖友。
「…コレ」
指差す下着は紫のパステルカラーの可愛らしいセットだった。ほほう…こういうの好きなのか。そんな趣味まで知りたい私だ。なのでそれと私の好きな色のセットを購入した。




カットソーやらスカートを手に取る私。
「…これどう?」
「いーんじゃね?」
「こっちは?」
「いーんじゃね?」
「もう!ちゃんと考えてる!?」
ある店で全て同じ答えの靖友に少しイラッとして。
すると気まずそうに靖友が口を開く。
「…なまえチャンならこの店のなら大体似合うと思うんだからしょーがねェだろ」
「っ、あ、あのね」
「ったく、試着して来いヨ」
悩んでいた服をもたせられて試着室に詰め込まれた。

脱ぎだす服…って私このオープンショーツだった!完全に忘れてたのを思い出してしまった。鏡張りの部屋で否応無く目に入ってしまう中、良いと思ったミニスカートを試着する。
「おい、開けんぞ」
「あ!うん」
ジャッと開けられたカーテン。マジマジ見られてなんだか気まずい。
「ど、どうかな」
「…似合ってンね」
そう、と返事を打ってカーテンを閉めようとしたら靖友に止められて、股の間を撫でられてビクッとしてしまった。
「もうっ!!」
慌ててカーテンを閉め妖しく笑った靖友の顔を見えなくして、服を着替えた。

「何見てんのよ変態」
試着室から出て笑う靖友を睨む私。
「ハッ変態はどっちだか」

そのまま手を繋いで店を後にした。この方向は帰るのだろう。何ていうかその…私の身体の一部が熱を帯びてきているので何の問題もなかった。そして帰って家でするのだろう、予想はつくがまぁ良いかと思っている。

少し風が吹いて、スカートの裾を抑える。こんなの他人様に見られたらヤバイ。なんか気にしちゃうと歩きながら固く結んであるリボンがイイ所に当たり擦れてくる。
「…っ」
〜っもう!靖友歩くの速いんだって!そんな私の身体の状況つゆ知らず靖友は歩いていき、ある場所に立ち寄る。

「…家行かないの?」
「保たねェ」
「は?」
いつも立ち寄る公園に入っていった。


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