セカンドキス
「なぁなぁ、ラビを俺にくれよ!」
「ふざけたこと抜かすな、火拳屋」
「ふざけてねぇよ、俺ァマジさ」
只今、エースがローに直談判中です。
「じゃなくて!!ちょっとちょっとエース、私まだ白ひげに行くなんて一言も言って……!」
「俺ァこいつが気に入った!」
「きゃうっ!?」
せっかく険悪なムードを回避できたと思っていたのに、またもエースの気分で険悪なムードが到来してしまった。
ラビはエースと落ち着かせようと間に入ったのだが、逆に興奮させ、エースの鍛えられた胸板に顔を押し付けられた。
「気安くラビに触るんじゃねぇよ」
「随分ここの船長に気に入られてるようだな、ラビ」
「く、苦し…ってば…!」
あ、悪い悪い…とエースはラビを掴む力を緩めるとラビはぜーぜーはーはー、と息を吸い込んだ。
「やっぱ駄目か?」
「いいわけねェだろ、こいつは俺のクルーだ」
「…ま、今回はその辺にしといてやるか」
「今回は、って…」
がしがし、と髪を掻きながらエースはどうやら諦めてくれたようである。…今回は、という言葉には少し引っ掛かったが。
「んじゃ俺はこの辺でお暇すっかな」
「え、もう行っちゃうの?」
「なんだ、寂しいのか?」
「そ、そりゃ…寂しいよ。せっかく仲良くなれたのに……」
しゅん、と寂しげな表情を浮かべるラビ。
「まぁ、また会えるさ。んじゃーなラビ!」
ちゅっ…とリップノイズが鳴ったと同時に頬に温かい感触が残った。そして一瞬で、エースは姿を消してしまった。
「……っエース!?」
どこへ行ったのだろうか、とキョロキョロ海上を探すラビ。すると小さいエースの船が海上を走って行く姿があった。
「っばいばーい!エース!!」
と、大声で別れの言葉を告げた瞬間だった。
「……嘗めるのも大概にしとけよ」
「…え?ロー何か言っ……!!」
ローが何か言ったように聞こえたラビはエースから視線を逸らし、ローの方へ視線を戻した瞬間だった。
セカンドキス
(……っ!?ん、んんん〜!?)
(今回は手加減しねェ)
(なっ、ちょ…っろー…んっ!)