幼女誘拐事件

「…ラビ、お前はあっち行ってろ」


「え、あ…うん」


「ハッ、させるかよ」





ローから離れ、とてとて…とおぼつかない足取りで距離を取ろうとしたラビだったが、それをキッドがそう易々と許すはずがなかった。




「…キラー」


「…ったく、人使い荒い船長だ」






アプーと戦闘態勢に入っていたキラーだったが、一瞬でキッドの言われたとおりラビの目の前に現れた。




「…っわぁ!」


「悪いが、俺と共に来てもらう」






ひょいっと軽々と抱きかかえられた。




「…ほら、キッド」


「よくやったな」


「うわぁあっ!?やだやだ、離してーっ!」


「チッ、面倒なことしやがって…ベポ」


「アイアイ!」





キラーに連れ去られたラビを取り替えそうとローはベポに指示を出す。するとベポはすぐにキラー達へと攻撃を開始した。





「さてと、俺っちもチッと本気を出させてもらおうか?…」





と、同時にアプーはニヤリと笑みを浮かべると自分の体から音楽を奏で始めた。





「エッビッバーリー!!聴いてけ戦う音楽!スクラ〜ッチ!!シャーンっ!」





次の瞬間、辺りの建物はいきなり斬り崩れ、キッド達を襲う。続けてアプーは攻撃を続ける。





「ドーン!!」





今度は辺りが爆発し、砂埃が舞う。





「まぁ今日はこんなもんでいいっか、あのキャプテンキッドが実はロリコンだったって知れただけでも十分満足だしなァ?ほんじゃトンズラこくぜ!お嬢ちゃんもあばよっ!!」





ケラケラと軽快に笑いながらアプーはこの場を後にしたのだった。




「こほっこほ……あ、アプーさん…」





どうせなら私も一緒に連れて行って欲しかった…など思いながらラビはキラーの腕の中でアプーの遠くなる背中を眺めていたのだった。





「チッ…あんにゃろー、ふざけた真似しやがって…」


「頭、今はアイツよりトラファルガーを…」


「言われなくてもわかってらァ、テメー等はそいつを連れて船に戻れ。俺もすぐに行く」


「わわっ待ってよぅ!…っロー!ベポーっ!!」


「キャプテンっラビが!!」


「…どうやら消されたいようだな、ユースタス屋」





そう告げるローの瞳は、本気だった。




幼女誘拐事件



(わーんっロー!!)
(な、泣くな…!…あ、アイスでも買ってやるから!)
(アイス…!)



小さい子の扱いに慣れているキラー。(中身17歳だけど←)