互いの温もりに口づけを
「へへっ、ギンちゃんはあったかいね…」
「僕も琥珀抱いてるで温いわ」
久々に二人で過ごす夜。以前と同じように二人一緒のベッドに横になっている。一週間ぶりの互いの温もりを確かめ合うかのように抱きしめ合っている。琥珀は嬉しそうにギンの腕にしがみつき、彼の胸元に頬を摺り寄せる。そんな彼女をギンは、大切そうに抱きしめ、琥珀の髪に指を絡ませながら更に強く、彼女を自分の方へ抱き寄せた。
「ほんま、僕琥珀に会えへんこの一週間、寂しゅうて死んでまうかと思うたわ」
「ギンちゃん、大袈裟だよー」
「ほんまやって」
ギンの言葉にクスクスと可愛らしい笑い声を零す琥珀。そんな彼女に本当だと言い張りながら小さなその頬に軽く口づけた。
「せやから、琥珀が無事に戻って来てくれて嬉しいんよ」
「…琥珀も、ギンちゃんに会えて嬉しいっ」
今度は琥珀がお返しをするようにギンの頬に口づけた。ちゅ、と可愛らしいリップノイズが鳴る。するとギンは満足げに琥珀の頭を撫でる。
「琥珀もね…ほんとは、すごく寂しかったの…」
小声で、まるで秘密話をしているかのようにギンの耳元で囁く。ギンの頬に手を伸ばし、先程自分が口づけた箇所を指でなぞる。
「いつも、こうしてギンちゃんと一緒に寝るのが当たり前だったから…現世でね、一人で寝るのが寂しくって…」
「琥珀…」
「だから、こうしてまたギンちゃんと一緒なお布団で寝れるのが、嬉しいのっ」
はにかみながら琥珀が本心を告げ終えた途端、ギンは琥珀の小さく赤いその唇に自分のそれを重ね合わせた。
…どうして、こんなに彼女が愛しいのか。どれだけ抱きしめても、口づけを交わしても彼女への愛が欠けることはなく、むしろ日に日に増すばかり。琥珀に見つめられると、まるで自分の心臓を鷲掴みされるかのような衝動に駆られる。苦しいくらい胸が痛むが、その痛みは…嫌いじゃない。
「…ぎ、んちゃ…?」
「…ほんま、琥珀は僕を煽るのが上手いなぁ…」
「あおる…?」
「…もっと、口づけてもええ?」
「…っうん…もっと、して」
そして二人の影は再び重なり合った。言葉では表せ切れないほどの想いを接吻にのせて。
「…だーいすきだよ、ギンちゃん」
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