結末は海の中



「チクショーーーッ!!エスパーめええっ!!」

「おとなしくしろッ!」

「これで終わったと思うなよーーっ!!化け物どもーーーっ!!」

「お義母さんみっともないでしょ!?」

「エスパーなんてみんなくたばれーーーーーっ!!」



手足を縛られたテロリスト達は船に乗せられて、連れて行かれる。

一人諦めが悪く、叫んでいるがその声は虚しく広い海に消えていった。

























「あと24時間待機・・・・!?」

「念のためだ。柏木さんが局長と交代で来てくれるそうだよ。」

「朧さんが!?うおっしゃあああッ!!24時間もあれば・・・・!!」

「何をする気や、何を・・・・!!」

「言っとくけど柏木さんは遊びに来るんじゃないぞっ!!失礼があったら許さんからなっ!!」



柏木がくるとわかった途端にテンションの上がる薫に皆本は突っ込む。

そんな皆本に薫はキラッと目を光らせた。



「なんだよ、マジメぶってさ――――皆本だってしょせんは若い男!内心はどーかな?きれいどころ5人と無人島で一夜!!絶対チラッと何か考えたはずだ!!」

「わ!?や、やめろーーーーッ!?」

「あ、ウチも知りたいっ」

「透視られるとマズいことでも・・・・・・?」



じりじりと皆本に歩み寄る紫穂だったが、突然何かに気付き伊号のいる海を見る。



「!ねえ・・・・・!おじいちゃんはどこ!?」

「え・・・・・!?」

「じーちゃんならここに・・・・・・・!!」



薫が伊号がいるだろう位置に行くと、そこにあったのは偽物だった。





―――

――







「局長・・・・!!ご苦労さまです・・・・・!!」

「心配かけたネ、柏木クン!だがまだ、中尉の予知は―――――――!!」



軍艦の手摺りから、柏木が身を乗り出しボートにいる局長を迎える。

その柏木の後ろにいた男が突如局長に銃を向ける。



「お前は終わりだ、桐壷ッ!!「普通の人々」はどこにでもいるぞーーーッ!!」

「奴ら、こんな所にまで浸透を・・・・・・」

「血迷ったか、貴様!?」

「取りおさえろーーーーッ!!」

「局長ッ!!伏せて―――――」



驚く局長、テロリストを抑えようとする艦の乗員、叫ぶ柏木。

しかし、どの制止も追い付かず弾丸は局長に向けて発砲されてしまう。



「!!中尉!?それに――――――」

『・・・・・・・・・・!!無茶ナマネヲ・・・・!!てれぽーとデ謝線ニ割リ込ムトハ――――』



弾丸は局長には当たらず、局長を庇った伊号に一発と、伊号の背中に居た皆本に当たる。

皆本は防弾チョッキに一発は当たるが、もう一発は肩に当たってしまう。



「最初からこのつもりだったんですね!?局長を守るために・・・・・・・!!」

『君タチハえすぱーニトッテ必要ナノダ。・・・・・私トハ違ッテナ。』

「皆本!?じーちゃん!?」



皆本達を心配した薫、葵、紫穂、なまえが水上を飛んできた。

撃たれた皆本と伊号は海に沈んでいく。



『行キタマエ。子供タチガ心配シテイル。彼ラヲ頼ムゾ。』

「(中尉・・・・!!あなたも治療を!!2発は防いだけど、1発は・・・・・・・)」

『フン。人間ニ体ヲイジラレルノハ好カン。「老兵ハ消エ去ルノミ」ダヨ。』

「(中尉・・・・・!!)」

『アトハマカセタ。武運ヲイノル。・・・・・・・』



海に消えていく伊号を皆本は、ただ見ていた。




―――

――







「中尉・・・・!!」

「生きていてくれるといいが・・・・・用がない時は姿を見せないのが彼のやり方だしナ・・・・皆本は?かなりへこんでいたようだが。」

「独りになりたいって後部デッキに・・・・子供たちがさっき呼びに行きました。」






















「・・・・・・(なぜ中尉は・・・・・・・僕のしたことが無駄だったと知らせないためか?いや・・・)」

「皆本ーーーっ!!」

「!」

「ムチャやらせやがって・・・・!!いくらまにあわないからって!!」

「せやっ!!あれで万一のコトあったらウチ、トラウマやでっ!?」

「悪かったよ。だから・・・・・」



デッキにいた皆本に泣きながら怒る薫と葵と紫穂。

そんな三人にしゃがみ込み、薫の涙をハンカチで拭く皆本。



「もう泣くな。これからも僕がついてる。(信じよう今は・・・・)」




























「いーじいちゃん・・・・・・」



下に居る皆本達を眺めるなまえは手摺りに腰掛けていた。

彼女の目には涙が光っている。



「・・・・・やっぱり僕は、何もできない、」



無意識に握りしめたロケットも、静かに光を放っていた。
















(いくら先を詠んだって、何かは僕から消えていく)



2018.01.17

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