第一印象って大事

息をすることで生きていると感じる。


旅をすることで 今 を感じる。



「ラビ」と呼ばれることで自分はブックマンだと気付く。





























「なぁ。ユウ。」




スタスタと、俺を気にせず前を歩く黒いポニーテール。

任務終了後とはとても思えないねぇ。

俺はヘロヘロだって言うのにさ。




「ファーストネームで呼ぶんじゃねぇ!」




ユウがギッとこっちを睨んでくるのは何時ものこと。

気にせず話を続ける。




「クロス元帥って知ってるさ?」

「あ゙?・・・・あれだろ、放浪元帥。」




睨むのを止め再び前を向くユウ。

どうやら話は聞いてくれるらしい。




「最近、めっきり連絡がなくなったってコムイが嘆いてたさ。」




コムイ、俺らエクソシストを纏める室長の顔を思い浮かべた。






―――


――







『元帥ってね、基本的に教団に居ないんだ。』



『あれだろ、イノセンスの適合者を捜すって任務。』



『そうそう。でもね、教団としても元帥の居場所がわからないと困るから、定期的に連絡を入れてもらってるんだよね。』



『・・・・それで?』



『・・・・・最近、クロス・マリアンって元帥からの連絡が途絶えたんだよ。』



『あー俺、ちょっとなら聞いたことあるさ。確か―――あんまり評判がよくなかったはずさ。』



『あー、うん。まぁあの人だし、くたばってるってことはないと思うんだけどねぇ・・・・・・。』







――


―――





ちらりとユウを見る。

興味はなさそうだ。




「まぁ今回の任務は、この辺りに集まってるアクマを倒すだけってコムイが――――――――」

「・・・・・・・・・」




突然立ち止まったユウ。

止まるなら何とか言って欲しかったさ。

おかげでユウにぶつけた鼻が痛い。




「どうしたんさ?ゆ「おい、あれ見てみろ。」




どこか呆然とした様子で空を指す。

そこに居たのは女の子だった。

おそらく、10歳ほどだろうか。




「あいつ・・・・空に浮いてるぜ。」

「・・・・・エクソシストか?」

「さぁな。」

「まっ、とりあえず・・・・・追い掛けるさ!」




地面を蹴って走りだす。

後ろから面倒くせぇとか聞こえたけど、足音が聞こえるってことはユウも満更ではないってこと。




「・・・ブックマンの血が騒ぐさッ!!」




期待に任務疲れなんかぶっ飛んださ!































「・・・・結局、クロスはなんだったんだろう・・・・・。」




散々人を引きずっていたと思えば、いきなり放り投げられ。

あげくの果てに―――――





―――


――








『なまえ。』



『は、はい。』



『俺は教団が嫌いだ。』



『・・・・は?』



『お前がうっかり教団の連中に会って、うっかり俺のことを気付かれたら、俺はうっかりお前を殺すからな。』



『・・・・いや、それうっかりじゃないし。ってこわっ!!』



『あ゙あ゙!?』



『・・・・・・・肝に銘じておきます。』



『んで、暫く宿に帰ってくるな。』



『は?嫌・・・・・・なわけないです大人しくどこか行きます。だから殺さないで!犯さないでーーー!!』







――


―――





「・・・・せめて、アレンかティムが一緒ならよかったのに。」




一人じゃあまりにも寂しすぎる。

しかし呟いても終わりのない戯言。

早々と愚痴るのを止めて立ち上がる―――暇を潰すために。




「本当、何しよう・・・・もういっそのこと日帰り旅行とか―――――――」

「あぁああ!!!」




耳を点く声。

反射的に振り返って、赤―――いや橙の髪と真っ黒な人物を見つける。

青年だろうか、二人とも暗闇を纏っているかのように暗い。




「・・・・・今日って僕ついてない。」




橙の青年は僕を嬉しそうに指差し、はしゃいでいる。

・・・・・もしかしてあの天パの仲間だろうか。

だとしたら、相当まずい。




「ほらな、ユウ!オレの言った通りさ!」

「何がだ。バカ兎。」

「・・・・・君達、だれ?」




思っていたより冷たい声が出た。

途端に慌てる橙の青年。

黒い方はさらに目付きが悪くなったが。




「お、オレらはそんなに怪しい奴じゃないさっ!」

「"そんなに"?」

「えーっと「 黒の教団 」




自分でもかなり驚いた表情をしているであろうことがわかる。

だって橙の青年が間抜けな顔しているんだもの。




「い、今・・・・教団って・・・・・・」

「オレはラビ。エクソシストさ。こっちが――――」

「神田。」

「・・・・・オレら二人ともエクソシストさ。」




さーっと血の気が引いていく。

ま、まずいクロスに殺される・・・・・!!




「ぼ、僕になにか・・・・?」

「お前、エクソシストか?」

「・・・・・逃げるが勝ちッ!」




黒い方――――神田に質問され、このままじゃおそらく死ぬことになりそうだったので(勿論師匠によって)逃走を心みた。

流石に記憶に残すのはまずいので目立つように超能力は使わない。




「あっ、逃げるさッ!」

「ちッ逃がすかよ!!」




不自然でない程度に念力を使って脚力を強化しているが、そこはエクソシストからかすぐに間合いを詰めてくる。

腕を掴まれ――――




「ッ!?放してッ!!」




バチッと思ったよりも速く念動力が働く。

心なしか二人の表情が硬くなる。

ああああしまった、クロスへの恐怖が重なりすぎて反射的に念動力で腕を払ってしまった!!




「やっぱり、コイツ・・・・イノセンスを・・・・」

「ち、違うッ!お願いだからこれ以上詮索しないで!」

「どうゆうことさ?」

「く、くくクロスに殺されるぅぅう!!」




目の前で怖い表情をする二人も恐怖だけど、クロスの方がそれよりも何倍だって怖いんだーーーッ!!!




「あ、待てッ!」

「え、ちょっと!!」











 
     



(もしかしたらまた会うかもね)(なーんて)




title by ララドール
加筆修正:2018.03.18
2018.03.18

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