伝えたい一言
今日こそ、今日こそ言うんだ。「おはようございます、委員長!!」
「・・・・おはよう。」
きっちりと一列に並んだリーゼント達、風紀委員会の役員たちが揃って頭を下げる。
うん。
今日も躾通り。
「委員長、今日の全校一斉検査ですが・・・。」
「予定通りにやって構わないよ。特に沢田たちの居るA組は入念に検査するようにね。」
あの小動物のせいでここの所、風紀が乱れているんだ。
「取りこぼしがあったら、全員連帯責任でかみ殺すから。」
「は、はい!!」
「草壁、今何時?」
「・・・8時15分です。」
予定通り。
この時間ならもうすぐ「あの子」が登校してくるはず。
「バイクしまっておいて。僕は校門で違反者のチェックしてるから。」
「はいっ!」
・・・・ここまではいつも通り。
問題は次なんだ。
「おはよー!」
「おはよー!ねぇ今日って風紀委員会の一斉検査だよね?」
「うそ!?余計な物入ってないといいけど・・・・」
草食動物達がわらわらと群れている。
でもここでかみ殺すと「計画」が実行できなくなる。
「彼女」のことを考えるんだ・・・!
「あ!名前ちゃんおはよう!」
「おはようー京子ちゃん。」
「おはよう。」
「花ちゃんもおはよう。」
来 た 。
「あれ?花ちゃんなんか今日メイク控え目だね?」
「え?あんた、今日は風紀委員会の一斉検査だって覚えてないの?」
「へ?」
「・・・・まぁあんたなら、風紀委員長に捕まっても大丈夫だけどさ。」
「何が?」
「名前ちゃん鈍いもんね!」
「きょ、京子ちゃんまで酷い・・・・!」
草食動物2匹+・・・#み#名前。
彼女を、#み#名前を見ているとなんだか胸がもやもやして顔が熱くなって心臓が激しく脈を打って体がガチガチと固くなってあの柔らかい髪に触りたいとか腕の中に閉じ込めたいとかトンファーで殴りつけて泣かせてみたいとか・・・・。
病気かと思ったけど草壁が言うにはこれは恋というらしい。
「あ、雲雀さんだ。」
「「!」」
「やぁ。ちょっとそこの小動物に用があるんだ。」
よし。
今のはいつも通りだったはずだ。
「あ、じゃあ私たち、先に、行ってます、」
「ごめんね名前ちゃん!教室で待ってるから!」
「あ、うん!あとでね〜」
ああ、もう心臓が速くなり始めた。
「あの、雲雀・・・さん?」
周りに一人は居ない。
「あの〜〜〜」
言え。言うんだ!
「ひば「・・・#み#名前。」
「はい?」
「おはよう」
「・・・おはよう、ございます?」
「(やっと言えた・・・・。この計画が成功するまでの約3ヶ月長かった・・・。)」
「あの、雲雀さん。」
「何?」
「フルネームだと長くありませんか?」
「は、?」
「名前って呼んで下さい。雲雀さんの方が年上で・・・・、雲雀さん?」
「(やばいやばいやばい。何この予想外の展開・・・・!!)」
「大丈夫ですか!?顔が赤く・・・、あ!熱いじゃないですか!」
「(顔!顔が近い・・・・・!!)」
「まさか風邪とか・・・・!!」
「そういうのじゃ、ないから。(絶対言えない。君が好きだからなんて。)」
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ハクレンさまのリクエストでした!
なにしろ雲雀さんを初めて書いたのでドキドキやらワクワクやらガクガクやらで波瀾万丈でした。
委員長はキャラ変をなさいました。←
リクエストありがとうございました!
これからも愛を求めるマリオネットをよろしくお願いします。