夏合宿編5
「しずくちゃんって、見た目によらず大きいわよね」
『リコ先輩、何がですか?』
「胸よ、胸!」
『なっ!?』
突然の発言に思わず顔に熱が集まる。お風呂場にいるのがリコ先輩とわたしのふたりだけで本当によかった。
『リコ先輩だって、綺麗なかたちじゃないですか。胸は大きさよりもかたちだと思います』
「ありがとう、しずくちゃん!そう言ってくれるのはしずくちゃんだけよ」
ぎゅうっと抱きしめられてあたふたしていると、ごめんごめんと離してくれた。可愛いうえに監督もやっているなんて、リコ先輩は本当にすごいな。
「そういえば、秀徳の緑間くんとは最近どうなの?」
『どう‥とは?』
「だから!何か進展はあったの?」
キラキラとした表情で聞いてくるリコ先輩。うぅ。この手の話は女子同士の会話では避けては通れないらしい。しかも、自分のこととなると恥ずかしい以外の何物でもない。
『あ、えーっと、順調だと思い‥ます。毎日メールとか電話で頻繁に連絡してくれていますし』
「そんなのは当たり前!キスはしたの?」
『き、キスですか?』
紅かったわたしの顔が更に紅くなる。そんなわたしの反応を見てか、リコ先輩は信じられないといった表情になる。なんだか申し訳ない。
「しずくちゃん、」
『は、はい!』
さっきまでの雰囲気と違うリコ先輩に名前を呼ばれ、とっさに何故か湯船の中で正座になる。
「緑間くんの唇奪っちゃいなさい!」
Mission Impossible
『えぇぇぇ!?リコ先輩、そんなの無理です!』
「女は度胸よ!それに、きっと緑間くんも喜ぶはずよ」
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