後日談4(下)
「とりあえずこの店でいっか」
『そうだね』

先輩たちに置いていかれてしまった緑間くんと高尾くん。何か食べて帰ろうという高尾くんの提案でわたしたちは近くにあったお好み焼き屋さんに入ることにした。

「すまっせーん。おっちゃん、3人空いて…ん?」

高尾くんが先頭で、それに続いて緑間くんがお店の中に入ると2人は入り口のところで固まった。緑間くんのうしろにいたわたしはまったく前のほうの様子が分からない。え。なになにどうしたの。中から聴き覚えのある声が聞こえた気がしたんだけど。必死に前の様子を見ようと頑張っていると緑間くんに強制的に後ろを向かせられ、背中を押されてお店を出る。

『緑間くん、どうしたの!?』
「しずく、店を変えるのだよ」

高尾くんもお店からでてきて、三人で動き出そうとしたとき。突然、謎の豪雨に見舞われて私たちはびしょ濡れになった

『ここのお店にしよう?このままじゃ風邪ひいちゃうよ』
「うん。俺もそう思うわ」
「仕方ないのだよ」

しぶしぶといった様子でお店の中に戻る2人に続いてわたしもお店に入った。


***


『あ、あの。わたし、あっちの席に移動するよ?』
「しずくはここにいるのだよ」
「そうっスよ、藍原っち!ここに居てくれないと俺、生きた心地がしないッス」

今にも泣きそうな顔でこちらに訴えてくる黄瀬くん。本当に犬みたいだ。

『で、でも。火神くんが狭いんじゃ…』
「藍原さん、細いので大丈夫ですよ。ね、火神くん」
「あぁ。俺は全然大丈夫だ」

ごめんね、と火神くんに謝る。それからこの席になんとも言えない居心地の悪い空気がながれる。
黄瀬くん、わたしのことを道連れにしたな。さすがのわたしでもこの気まずい空気くらい気がつくよ。思わず黄瀬くんのほうを睨む。黄瀬くんはごめんと目で必死に訴えてきて、少し面白かった。

「黄瀬。さっきからしずくと何をやっているのだよ」
「え、いや、その…」
「しずくに手を出すなんて許さないのだよ」
「ちょっ!俺、何もしてないッスよ」

ギャーギャーと2人は話し始めたので、わたしはその様子を見守りながら静かにお好み焼きを食べることにした。


ぁ、日常


「藍原、これ美味いぞ」
『ありがとう、火神くん』
「藍原さん、これも食べてみてください。あーんしてあげますよ。」
「黒子!どさくさに紛れてしずくに何やってるのだよ!」
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