未来の話1
*ふたりの子供(名前:葵)が出てきます!

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『ふたりとも、どこに行っちゃったんだろう?』

外で洗濯物を干し終えた私は、誰もいなくなったリビングを見て傾げた。テーブルの上には真太郎くんが読んでいたと思われる書類が置かれ、その近くには葵のおもちゃが散らかっている。つけっぱなしになっていたテレビの電源をOFFにしたあと、しゃがんでおもちゃをひとつひとつ片付けていく。聞こえるのは時計の音と遠くで遊んでいる近所の子供たちの声だけ。
真太郎くんと葵は家の中にいるとは思うんだけど。ふたりが出掛けたなら、外にいた私が気がつかないはずがないし。

『それにしても、今日は本当にあったかいなぁ』

日の光がたくさん入るようにと大きめにした窓の向こうに見える太陽を目を細めながら見る。今日はお洗濯日和に違いない。

『せっかくだからシーツも洗っちゃおうかな』

明日からのお天気があまりよくないことを思い出した私はシーツを取りに行くために寝室のある2階へと急いだ。

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『ここにいたんだ。ふたりとも』

シーツを取るために寝室に入るとベッドの上で仲良く並んで寝ている真太郎くんと葵がいた。真太郎くんの手の先には閉じられた絵本があり、葵のために読んであげていたのだろう。とても可愛いふたりの姿に思わず顔がにやけてしまう。サイドテーブルの上に置いたままにしていた自分のケータイを取りカメラを起動する。この写真、待受にしちゃおう!そう思いながらシャッターを切る。
ふたりとも可愛い!
撮れた写真を見ながらひとりで悶えていると、ベッドから小さなくしゃみが聞こえた。ふたりが何も掛けないで寝ていたことに気がついて、私は急いでタオルケットをそっと掛けてあげる。

「ん。しずく?」
『ごめんね、真太郎くん。起こしちゃったよね』
「いや。大丈夫なのだよ」

どうやら真太郎くんは葵のくしゃみを聞いて目を覚ましたらしい。さすがパパだなー、なんて思っていると真太郎くんに手を引かれる。

『し、真太郎くん?』
「しずくも横になるのだよ」
『でも。私まだ洗濯しないといけないものが、』
「洗濯くらいいつでもできるのだよ」
『確かにそうだけど、』

いいお天気は今日だけなんだよ、と言う前にぐいっと真太郎くんに手を引っ張られ私はベッドに勢い良くダイブする。あ、危ない!葵を潰してしまうところだった。文句を言ってやろうと思って眠っている葵の向こうにいる真太郎くんの方を見ると、真太郎くんはとても嬉しそうな顔で葵を見つめていた。

『真太郎くん?』
「幸せだな、と思ったのだよ。しずくと葵と、一緒にこうしていられることが」

葵を真ん中にして寝転がった向こう側から真太郎くんの手が私の背中に回される。しばらく、優しい眼差しで葵を見ている真太郎くんを見ていると突然彼はぎょっとした表情で私を見た。

「しずく!?何故、泣いているのだよ!?」
『え?あれ、本当だ』

指摘されるまで気がつかなかった。私の頬はいつの間にか流れていた涙で濡れていた。心配そうな顔をした真太郎くんが指で涙を拭ってくれる。あぁ。私、本当に真太郎くんに出会えて本当によかった。

「大丈夫なのだよ?」
『大丈夫だよ!ごめんね。私も真太郎くんと葵と一緒にいられるのが嬉しくて泣いちゃっただけだから、』

はやく泣き止もうと目を擦っていると、目が腫れるからと手を除けられた。代わりに真太郎くんの大きな手が私の頬に添えられる。

「俺の奥さんは泣き虫なのだよ」
『うぅ。泣き虫でごめんね』
「謝ることはないのだよ。俺は泣き虫なところも含めて、しずくのことが大好きなのだよ」
「ありがとう…私もそんな真太郎くんが大好きなのだよ」

口調を真似して怒られるかな、なんて思ったけれどそんな心配はいらなかったようで、真太郎くんは葵を起こさないように起き上がるととても甘くて、優しいキスをしてくれた。


100年後


「ママー!お外、雨降ってるよ」
『えっ!?あわわ、急いで洗濯物を取り込まないと!!真太郎くん手伝って!』
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