Does a frog count as a food?

「た、大変だ〜〜〜!!!ゾロ!!ゾロ〜〜!!!!」

「どうした、敵か?」

「あ、良かったいた。」

「おい。」

大慌てで帰ってきた彼を見て敵が来たのかと一人は好戦的な笑みを浮かべ一人は茂みの中に急いで隠れた。だが彼は仲間の姿を見るとなんだいるじゃねーかと安心しきった顔をした。

「えと、何でもないんですよね...?」

「ああ、多分な。」

恐る恐る茂みから出てきたカズハがゾロに聞いてみると多分なとなんともはっきりしない返事が返ってくる。

「チョッパー君どうしたの?」

「ゾロは一人にすると危険なんだ。」

「?」

彼が戻ってきたのは敵襲でもなんでもなく仲間の致命的な弱点を心配してのことだった。それを知らない彼女は首を傾げるばかり。

「おい。」

「は、はい!!!」

「こっちは終わったがお前はどうする?」

心配することでもなかったのかと安心していると、いつの間にかいなくなっていた彼が常人なら絶対に持てないであろう重さの包みを二つに造作無く持ち上げて戻ってきた。中身はもちろん例の工具達である。

「私は...ここで残ってます。」

最初はなぜこんな質問をされたのかわかっていなかったが元々彼らは食料調達もするんだったと納得して少し考えてから答えた。誰か一人残った方がいいし、自分が役に立つと思えない。

彼女の言葉に彼はそうかと頷いた。そして、

「...疑って悪かった。」

「え?」

擦れ違い様に放たれた言葉に目を丸くするカズハ。後ろを向くと彼はこちらを向くことなくそこから動くなよと付け足して行ってしまった。

「なんだったんだろ...」

「?」

さっきのは聞き間違えだったのだろうか。音量も小さかったし空耳?
まさか自分が疑われていたとはこれっぽっちも知らない彼女は彼らが帰ってくるまでその意味を考えていた。

◆  ◇  ◆

「サンジ!!いろいろ取ってきた。」

「お!ごくろうさん。」

「クルミにアロエ、バナナにニンニク。」

「ねずみにカエル。」

「よし。シチューにブチ込め。」

「ちょっと待てェ!!!今おかしい食材あったわよ。」

しばらくして戻ってきたカズハ達。収穫した食材の報告をするとゴーサインが出たので切って鍋の中に入れようとするとナミからストップが入った。ニンニクはイヤ?と聞くサンジにナミはそこじゃないと叫ぶ。

「え?カエルって食べられないんですか?!」

「そういう問題じゃないっ!!!」

何がおかしいのか取ってきた物を確かめる。わかったカエルだ。もしかしてカエルって食べられないの?と少しズレたことを言うカズハにもナミの渾身のツッコミが炸裂した。

その後は果物を切ってシチューを作る手伝いをして...夕飯時に島についての報告会をしてなんだかんだと夜は更けていく。キャンプファイアーの組み立てを端で見ていたカズハはナミ達の声に紛れて低い唸り声がするのを聞いた。火の灯りが届かない暗闇の中に何かがいる。目を凝らしてみるとそれはオオカミだとわかった。
すぐに知らせようと思ったが彼らは毛はすごくふわふわでもふもふで...気づいたらもふもふの群れの中に飛び込んでいた。

もふもふ。もふもふ。もふもふ。

「し、幸せすぎる...!!!」

「え!?ちょっカズハ!!?」

僕と言うもふもふがありながら浮気するのかと泣き叫ぶロキに相棒は諦めろと肩を叩いた。カズハの突然の奇行に引き気味だった雲ウルフ達も最終的に彼女と打ち解けじゃれ合う。

組み木で揉めていた彼らがカズハの存在を思い出した頃には打ち拉がれるロキを余所に木の棒で取ってこいをして遊ぶカズハと雲ウルフ。やれやれ仕方ないと孫を見守るような面持ちでそれを静かに傍観するルークの図が出来上がっていた。
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