Let's greeting!

「へそ!!コニスです。」

「へ...へそ?カズハです。」

敵襲じゃないと知り力が抜けたカズハに大丈夫ですかとコニスは手を差し伸べた。彼女達はナミ達が空島に着いてからいろいろお世話になったようで今も青海に帰るための手助けでここまで来たようだ。

「“雲貝”で新しく作った川で直接白々海へ出られます。」

敵に見つかる前にと急かすパガヤにナミはだったらもっと静かに登場してよと叫んで進路を変更した。

「あんた...“神の島”にいきなり現れた奴だろ。」

白々海に出て島沿いに約束の海岸まで移動しているときにアイサはカズハを見上げて言った。

「?いきなりってどういうこと?」

首を傾げる彼女にアイサはあたいだって知らないよと外方を向く。

「お願い、詳しく教えて!私...ここで目覚める前の事何にも覚えてないの。何か分かるかもしれないから...!!」

昨日はま、いっかで終わらせたが実はかなり気になることである。
もう一度お願いと頭を下げるカズハにアイサは詳しくって言われてもと視線を逸らした。

「...昨日の昼過ぎぐらいにあんたの声がいきなり聞こえたんだ。急に何も無いところからパッと...」

それ以上はわかんないとアイサは答えた。カズハはふむと手を顎にあて考えるポーズをとった。

確証はないがカズハ自身も元々ここにいたとは思っていない。目が覚めてから起こったこと全て初めて経験することばかり、記憶はないがそうと断言できる何かが彼女の中にあった。目が覚める前を知れたら何か手掛かりになると踏んでいたがアイサの話を聞く限りでは何の手掛かりにもならない。

カズハは甲板に寝そべり雲キツネのスーと会話(?)をしているロキ達を見た。

「ねえロキとルークは何か知らない?」

他に何か知っているかもしれないのは彼女が目覚めた時すぐ近くにいた彼らだけだろう。限りなくゼロに近い仄かな期待は知らないと間髪入れずに答えたロキによって呆気なく砕けた。

「でも確かに僕らの周りには木箱とかそんなのしかなかったかも。誰かが来れば足音とか臭いでわかるけどカズハの時はそんなのなかったな...」

だから最初は驚いたとロキは言った。
見廻りと言ってもルークを置いて遠いところまで行けない。ロキはルークの周辺の音が十分耳に届く範囲までしか移動していなかった。
カズハはその領域の中に突然現れた存在のようだ。
ルークもそれに同意するようにギャウと鳴いた。

結局わかったことと言えば自分がどこかからか急に現れたということだけだ。眉間に皺を寄せうーんと物思いに耽る彼女の思考はナミがウェイバーの試運転から戻ってきたことで中断する。
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