「そりゃあねぇ...授業ないんだったら私は寝る。それか本を読む。」
次の授業が体育なので着替えて更衣室から出ると隣の男子更衣室から渚が出て来た。一緒に外に出ると殺せんせーの帰りを待つビッチねえさんの姿が。
「Vi auguro un successo.」
成功するといいですね。イタリア語で言われた言葉に彼女はバッと後ろを振り向いた。そこにはさっきの授業で寝てた生徒と情報を無理矢理吐かせた生徒の後ろ姿が見えるだけ。
「さっき何て言ったの?」
「ん?ちょっと先生にエールを送っただけだよ。」
五時間目の体育。もとい暗殺訓練中。ビッチねえさんとデレデレする殺せんせーは二人で校舎脇にある倉庫の中へ入っていった。すると倉庫から銃声が鳴り、しばらくしてから悲鳴とヌルヌル音が。
めっちゃ執拗にヌルヌルされてるので気になって倉庫まで行くと服がボロボロになった殺せんせーが出てきた。
「殺せんせー!!おっぱいは?」
「いやぁ...もう少し楽しみたかったんですが...」
渚の質問に教師としてどうかと思う答えを出す先生。いい先生なのにそういうところは残念だよね。
ビッチねえさんどうなったのかなと思っていると健康的でレトロな服を着てフラフラと出てきた。
「まさか...わずか1分であんなことされるなんて...肩と腰のこりをほぐされて、」
(あー先生胸でかいもんな〜。凝りそー。)
「オイルと小顔とリンパのマッサージされて…早着替えさせられて...」
(だから体育着姿なのね。)
「その上まさか......触手とヌルヌルであんなことを...」
(.....................)
「殺せんせー何したの?」
「さぁねぇ。大人には大人の手入れがありますから。」
そう言う殺せんせーの顔は悪い大人の顔だった。
その後の授業でプライドズタズタなビッチねえさんが放った言葉でクラスが軽い学級崩壊を起こした。「落ちこぼれ」とか「勉強しても意味ない」とか...このクラスでそれは禁句だよ。一人だけ違うことで怒ってたけど...
そんなことが起こったら次から普通に授業が行われるわけがなく、必然的に自習になった。手持ちの本は全て読み終えて他に読む本もないので遠慮なく寝かせてもらう。気持ち良く眠っていると誰かに叩き起こされた。
「ちょっと!あんたも寝てないで言ってみなさい!!」
「は?」
目の前になぜか怒ってるビッチねえさんの姿。黒板を指差していいから早く!と急かす。なんなんだとボヤキながら黒板を見ると「You are incredible in bed.」と綺麗な字で書かれていた。
「...ユーアーインクレディブルインベッド.」
「ちゃんとやる気だしなさいよ!!あんたがネイティブに話せるって知ってるんだからね!!!」
「はあ...」
まあいいわとツカツカ教壇まで歩く先生。隣で奈々緒を叩き起こすなんてやるね、あの人とカルマが言う。
授業をちゃんとしてくれるみたいだし寝てた私に非があるんだから怒ったりしないよ。失礼だな。
彼女はさっき読まされた英文の意味を話し、そして自分の得意なことで私達の先生をしてくれると言ってくれた。それで私達が先生と認めなかったら出ていく。悪かったわよとしおらしく言う彼女をクスッと笑った。
こうしてビッチねえさん改めてビッチ先生は私達E組に迎えられたのだった。
「沢田奈々緒!」
靴箱で靴を履き替えているとビッチ先生に呼び止められた。どうしましたかと、聞くと次の授業からちゃんと起きるようにとお達しを受けた。
「寝たらディープキスの刑なんだから!!」
「Si. Grazie mille in anticipo. Professoressa.(はい。よろしくお願いします。先生。)」
それかもっと恥ずかしいことするからねと肩を怒らせる先生に笑ってそう言うとせめて英語で言いなさいと怒られる。
「先生が英語以外の言葉も話せる方で良かったです。最近知り合いにイタリア語を教えて貰っているので実践で使いたかったんです。」
「そう。でも英語を使う機会が多くなるだろうし私と話すときは英語で話しなさい。一応英語教師なんだから...」
「ありがとうございます。確かに英語も大切ですけど私の場合はイタリア語を多く使うのでイタリア語もお願いしていいですか?」
「まあ、別にどの言語でもいいわよ。」
知り合い...つまりリボーン君は間違ったら爆弾を爆発させる危険な方法でしか教えてくれないのでこれで安全に勉強できる!と一人心の中でガッツポーズをした。
別れ際にイリーナ先生また明日と言うとあんたはちゃんと名前で読んでくれるのねといたく感激された。良い人なのでせめて私だけでも名前で読んであげようと心に決めた瞬間だった。