先に進もうと私たちは写真を頼りに周りに聞き込みを進めた。
しかしやはり早々見つかる訳も無く、有力な手がかりは掴めそうにない。
「もうすぐな気がするんだけど…私が逃げた時は暗かったから、周りがよく見えなかったけど…地形的に、近い気がする。」
「そうだな、ワシも何か嫌な予感がするんじゃ。DIOの館は近いだろう。」
集団で歩くだけだが、その歩の進みで館が近付いているのだ。何か怖くもあり、少しの高揚感もある。
好奇心とは恐ろしいもので、どれだけ無謀であっても、どれだけ恐ろしくても、死の危険が迫っていても、それを見ずにはいられなくなる。
人の知識欲は、時折人を殺す事もある。しかし知らずには居られないのは、知能を高く持った人間の罪なのだろう。
私の記憶も、もしかしたら。
「…尾行してるやつが居る。」
ポルナレフが小さくこちらに呟いた。
私も、ジョースターさん達もそれに少し息を飲んで、ポルナレフの次の言葉を待つ。
「俺が後ろに回り込んで倒す。みんなは待っていてくれないか」
「分かった。気をつけるんだぞ、ポルナレフ」
…結論から言おう、車に轢かれた。
車に轢かれるなんてそう滅多に無い状況だが、車に轢かれて気を失っていないというのも不思議だが…
「じ、承太郎!」
承太郎が盾になっていてくれたようだった。私を隠すように抱きしめていたのだ。
承太郎は頭から血を流していたが、皆より少し早く気がついたのだろう、受け身がうまくいったのか長く気を失うことは無いようだった。
「ご、ごめん大丈夫?怪我…はしてるけど…ええと…」
「大丈夫だ。それよりホルホースを探すぞ。」
「うん」
きょろりと周りを一瞥してもホルホースらしき人影が見つかる事はなく、しかし承太郎も私も立ち上がってうろつくような格好はしていないし、鉄くずが邪魔で動けそうもなかった。
承太郎は頭から血を流していたし、私も体中青あざが浮かび、足からは血が滴っていた。
承太郎も、その学ランの下に青あざが浮かんでいる事だろう。
ここから動けない以上、今最優先なのは周りの仲間の安否だ。
近くに倒れていたポルナレフには承太郎が近寄り様子を眺めている。
私もそれに倣って近くに重なるように倒れていたアヴドゥルさんとジョースターさんを眺めている。
まあ、屈強な彼らの事だからすぐに気がつくだろう。
「ヘクション!!」
「あれ、ポルナレフ気がつい」
い、今承太郎のすぐ近くにあったパイプから何かが飛び出た気がするんだけれど、泥水か何かだろうか。
そしてその直後、どこかで悲鳴が上がったがその悲鳴が原因で人が集まるだろうとすぐにその場を離れる事にした。
「ええと、みんな大丈夫みたいだし…うん、先に進もう」
悲鳴はとりあえず聞かなかった事にした。
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