気がついたらテレンスは地に伏していた。
「え、あれ?」
周りを見渡すと、意識が無くなる前の場所とは違う廊下が続いていて潮風なんて無かったかのようだった。
「やっと起きやがった。おせえぞ」
「え?海は…島は?」
花京院と2人でバカ言っていたところまでは覚えているのだがそこから先の記憶が全く無いという事はテレンスのスタンドで真っ先にやられてしまったのだろう。私は一体何をやったのだろうか…。
考えを巡らせていると、やっと自分が自分の足で歩いていないことに気がついた。
よく考えたら意識を失っていたのだ。気絶しながら歩ける程私は芸達者ではない。
「あれは幻術だったんだよ。そして名前は真っ先にゲームなら任せて!って言ってテレンス・T・ダービーに勝負を挑んで負けたんだ。」
下手な声真似をした花京院はその後「まあ僕も負けたんだけどね」と申し訳なさそうに呟いていた。
承太郎は私が下ろして欲しそうにしている事に気がついたらしく、ゆっくりと私の足を地につけて手を取った。
まだ足元がおぼつかないだろうという配慮からだろうが、なんとなく照れが残る。
「わ、私なんのゲームしたの?全然覚えてないんだけど…」
「じゃんけんじゃよ。じゃんけんなら完全に運任せだろうって先陣を切ったものの、じゃんけんは出す手の宣言を交えれば高度な駆け引きになる。そこでやつのスタンドは強すぎたという訳じゃ」
「…なるほど、じゃあテレンスはある条件の元的確に人の心を読めたって訳ですか」
「はいといいえの二択でね」
そうか、そうなるとじゃんけんなんて負けが決まっているようなものだ。向こうが宣言をしてきたのなら信じるか信じないかの問いで勝利、またはあいこまで持ち込めるだろう。
そしてこちらが宣言したのなら向こうの勝ちは確定する。
「悔しいーッ能力が分からなかったとは言え相手の独壇場で戦ってしまうなんてッ」
「まあまあ」
「アヴドゥルとポルナレフは上の階に進んでるじゃろう。我々も向かうぞ」
「はい!」
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