第五章 スイスへの赤い薔薇@


 吟は三人の男を殺した。

 それが王汀州が企てたことだとしても、事実吟が加担したことによって三人は死んだ。それは涼には与えてはならない遍歴である。彼女は純潔でいなくてはならない。その業を吟だけが背負っていればいい。吟は本来は生まれてこなかったはずの霊的な存在としての自覚もそこそこに、どうにか彼女を組織から逃す方法を考えていた。



 1982年 2月


 
 朝になると、指定された薬液を服用しなくてはいけない。

 吟はそうすることが正しくないと知っていながら、この体を抹殺されてしまうことを避けるために従った。香港にやってきて与えられた部屋は比較的よい環境だった。室内は広く、日中は豊かな光に満ち、過ごしやすい時期に香港入りしたせいもあって快適で、『王吟』としての生活期間では最も人間らしい生活をしていたといっても過言ではない。日本からは遠く離れた場所でもない、蜘蛛の巣のように縦横無尽に覆い尽くすように張り巡らされた電線も、それゆえに低い空も、適度に満たされたぬるい幸福もない。

 人種はほぼ同じなのに言葉も食事も気性も違う。吟はそれに違和感をあまり覚えなかったが、こうして彼の閉ざした記憶を追っている涼は、もし『涼のまま』でいたらカルチャーショックでそれ以上に鬱屈した毎日を送っただろうと思う。

 調度品も日本にあるものとは違った趣があり、いつもどこからかお茶の香りが漂ってくる。のんびりとした空気のなかで、よく自分は昔から『王吟』という名前を持ち、性別が複雑に生まれてしまった少年なのではないか、という錯覚を引き起こしていた。

 涼からわずかに伝わる日本でのおぼろげな記憶に、吟はたびたび自分は体を『借りているだけ』であることを思い出したりした。
 しかしそれも日本に渡る前に『忘れてしまう』悲劇が起こった。

 (ううん、それよりもっと前…)

 涼は記憶の再生を巻き戻す。
 彼は、スイスに行くことを願っていた。無意識にもそれは涼に戻ってからも引き継がれていて、どうしてもスイスに行かなければならないという強迫観念に疑問符を浮かべてきた。それが、香港へ渡って数ヶ月経過し、三人の男を殺したあと、二月に起こった。


 組織にはお抱えの医者がいた。表向きの正業も医師として山間の村々を移動しており、その医師には弟子とよべる男を一人伴っていた。組織が使用する違法性の高い薬物や薬液等もその医師から仕入れていて、吟の服用していたものの流通もその者からだった。

 二月はじめは旧正月が始まり、都市部も田舎も関係なく賑やかになる。めでたい色が街の至るところに彩りを添える。亜熱帯の気候も手伝って、一桁の気温になることはない。過ごしやすい気候といってよかった。過ごしやすい気候は気分も良くするもので、その頃の吟は一日の仕事を終えると街に出てもいいという許しをもらっていた。

 吟は街よりも山から街を見渡せる場所を好んでよく訪れていた。
 なにをするわけでもない、吟には特定の感情がない。そのときの吟には殺人による良心の呵責と、夜に連れ出される仕事の手伝いに精神の陰りを見せ始めていた。山を少し削ったところにある展望台でいつも黄昏れていた。

 「インじゃないか」

 吟に親しく声をかけたのは、各地をめぐる医師の弟子、張浩然(チョウ・ハオラン)といった。
 長身で黒い髪を揃えて、襟足からは剃りこみをいれ役者のように顔が整った男だった。この張浩然は黄昏時になると吟のいるこの場所にやってきて、他愛のない会話をした。会話といっても一方的に男のほうが喋るだけなので、ほとんど独り言を聞いているだけだった。
 まったくといっていいほど寡黙を貫く吟のどこを気に入ったのか、男は熱心に話し続けた。その男は日本語もそこそこに話せた。

 「イン、たまには君のことを話してほしい」

 その日はついに会話のバトンを渡された。吟は拙い中国語を話すことで組織の内部でも揶揄いや嘲笑の対象になっていた。張浩然がその類の人種でないとしても、話そうとするたびに吃音のように何度もどもって上手に話せなくなった。中国語は音の諧調によって正確なニュアンスを違えることがあるので、意図せず不興を買うこともある。

 「君がこっちの生まれじゃないことくらい知ってる。意地が悪いんだ、あいつらは。俺は待つよ、話してくれるまで」
 「………」

 吟には不思議な感覚があった。その男と似た風貌の男を知っている気がした。しかしそれは、彼の記憶にはなく薄っすらと漂うもうひとりの、彼女からの記憶のなかにあった。その記憶はとても大切に仕舞われていて、それでも滲み出ているのだから彼女にとって重要な人間であることを教えていた。
 その記憶から、きっとこのひとは安全だろうという判断をした。張浩然は「じゃあこうしよう」と手をパンと打った。

 「俺が質問して、それに君が答えてくれ。それでいいだろ?」

 それでいいのなら、と吟は首肯した。張浩然もうんと頷いた。
 本当に彼は様々なことを尋ねた。生まれは本当に極東なのか、性別は、親は、兄弟は。臆することなく、すべてを知りたがった。そして一度たりとも馬鹿にしたり、否定することをしなかった。そういう意味で特別な人だった。

 「君は奇跡の子だよ。……ここにいちゃいけない人だ」

 こんな組織に関わっているのだから真っ当な人間ではないはずだ。それにしては使命感に満ち溢れていて、善良な青年だった。吟にとって、よき友人と呼べる存在になり得た。張浩然は助言として、『薬を飲んだふり』をしてみてはどうかと提案した。吟はそれまであの薬の薬効を知らずにいた。医者の卵であればそれを知っているのは当然だから、その流れで「あれはなに?」と尋ねてみることにした。

 「あんまり言いたくない。……しいていうなら、体を作り変えるものだ。体の性別を変えるためのね」
 「ほかは?」
 「………聞いたらきっと幻滅してしまうよ。それだけじゃなく、君自身が君でいられなくなる」

 饒舌な男が渋るほどのものを服用している。吟にしてみれば、そんなことは今更だった。
 とっくに壊れているのだ。身代わりの人格として生まれた吟ですら、壊れている。彼の代わりになる人格はまだ生まれてこない。死にたいと願っても、借り物の肉体と彼女の約束を守るために自死だけは選べなかった。




 二月も十日を数日過ぎた頃、吟はその展望台でまた黄昏れていた。
 張浩然は律儀にやってきた。その日は手土産があった。赤い花が十一本の花束として包まれたものを、ぽんと吟に手渡した。花を贈られることははじめてだった。その日は旧正月とはまた違った賑やかさが市井の人々にあった。
 吟は拙くも、その花の意味を尋ねようと口を開いたが、張浩然のほうが早かった。

 「なあ、吟。……スイスに行かないか」
 「……スイス?」

 スイスは、永世中立国である。
 それは知っていたが、それと花と一緒に行こうという意味が理解できなかった。張浩然はなおも続ける。

 「君が幸せに生きるにはそこしかない。世界中のどこだって、この組織にいたことでみんな敵になる。残念だけど、祖国だって帰れない」
 「そんな、急にどうして」
 「急じゃない。俺はずっと考えてた。……たくさんの人間を救うことが俺の夢だ。だけど、ここにいたって叶わない。だから一緒に行ってほしい」

 張浩然がどんな哲学に基づいて医師を目指すのか、吟はその片鱗にすら気づけていなかった。ただ彼の決意と、夢には吟の救済も含まれているようで、吟にとってもそれは願ってもない新天地への道筋だった。
 赤い花束、それは片割れの記憶を参照するに、薔薇だった。芳しいその香りは手を伸ばせばすぐそこにあった。
 「張浩然」

 吟は十一本の薔薇に手を伸ばす。
 同時に、赤い花びらが飛び散る。張浩然は虚空を向いていた。

 「え?」

 彼のこめかみには赤いシミが浮かんでいる。それがただのシミではなく、銃殺の徴であることを咀嚼していく。次の瞬間には、彼の血液と脳を満たす液体が吟に降りかかる。それは膨らみすぎた風船が弾けるのに似ていた。鉄の臭いに硝煙の臭いが混ざる。展望台の入り口にある木の陰からその銃口は覗いていた。それが誰だったかよりも、ただただ目の前の死が虚しく、吟の心を瞬時に握り潰した。

 「あ…、う、う」

 糸の切れた人形のように、膝から崩れ落ちる。乾いた土と膝が擦れ合う。
 彼の持ってきた花は、その花の色と同じ色に塗れている。血の海に浮かぶ花弁が溶けるように呑まれていく。
 その男は、吟の孤独を救うはずだった。その男は、たったの今まで目の前で生きていた。その男に、何も思わなかったわけではない。



 巨大な感情が込み上げようとするが、蓋をした。蓋をしなくてはいけなかった。すぐに。悲しい、と泣き出せばよかった。そうすればあといくらか、吟の記憶の混乱や感情の欠落はおきなかった。子供のように泣いてしまえばよかったのだ。歯を食いしばって、彼は悲しみにまみれた絶望たちを堪えてしまった。
 


 張浩然の死を悲しいと思う。吟はたった一言で片付けた。
 それも、忘れよう。
 張浩然を忘れよう。吟を助けようとした人がいたことを、忘れよう。
 この心が傷つかないために。彼女が目を覚ました時に……。

 「……彼女……?」

 わからない。
 考えることを拒んだ。考えると、大切なものを奪われていく気がした。
 だから考えることをよそう。

 足元に転がっている死体は、いつもどおり『処理』しなければ。『彼』だったものを引きずる。その死体はまだ温かかった。うまく処理をしないと、王汀州の打擲を受ける羽目になる。それが嫌で、ちゃんと丁寧に処理した。切って、砕いて、溶かした。跡形もなく、『彼』はいなくなった。『彼』はこの世から消えた。

 一つ消えなかったものがある。
 『スイス』だけは、『スイスに逃げる』ことだけは吟の心に残った。
 吟が『彼』とのことを葬っても、それだけが生き残った。深く、どこまでも、残った。
 




 
 真島と過ごした赤い落日の夜、吟の記憶をなぞった。涼は眠れずに、病室の窓の外を見つめていた。

 自分をおぞましいと思う。
 まだたくさんの屍が、記憶の砂の中にに埋もれているのだと思うと、ぶるりと身が震えた。やはり、真島がいなければあのまま身を投げていただろう。恐ろしさのあまり。罪の重さに耐えきれなくなって。自分という存在があやふやになる怖さに。本当の自分が、悍ましい存在だったと知って。世界を終えてしまいたいと。

 涼の手ずからではないが、たくさんの人を殺した。その重みは今ものしかかっている。
 愛とは生きるための枷だ。少なくとも、彼の存在が、衝動的な死の回避を手伝った。






  ◇ ◇ ◇



 「ねえねえ、涼ちゃん。もうすぐバレンタインね」

 病室に見舞いに来る祖母は調子よく語りかける。
 バレンタイン、というと聖ウァレンティヌスの記念日である。クリスチャンの家庭で育った涼にとってはそういう認識で、特別にいい思い出は少ない。学校では女子から男子へチョコレートを贈る催事として男子たちが浮足立つ日だったような記憶がおぼろげにある。

 涼はベッドの上で、一週間の事情聴取からくる疲れと睡眠不足から船を漕いでいた。オレンジ色の鳥のぬいぐるみを抱きしめながら、ぼんやりと天井を見上げていたが、祖母のその言葉によって一つの明確な事実に「あ」と声を漏らす。

 祖母にはそれが単なる『気づき』によるものだと受け取ったようだが、涼自身は違った。


 「どうしたの? ふふ、そんなに驚いちゃって」
 「ううん……、昔にその、バレンタインの日に花束を受け取ろうと……したの」
 「あらあら」


 その花は彼とともに散った。
 多くの人にとって愛を象徴する花が、涼には弔う花になる。正しく花を慈しめない諦めが、祖母には伝わったのだろう。「かなしいわね」と心に沿う言葉に、思い出したばかりの記憶がフラッシュバックしてまた涙が出そうになった。


 『こっちではね、中国の二月一四日ではね、情人節(チンレンジエ)っていって、男から女にバラを贈る日なんだ』

 張浩然はあの日の前にそんな事を言っていた。吟に男と女とか愛とかそんな話とは無縁だったので、流れてくるラジオを聞き流すような接し方をしていた。吟は自分を『少年』と思っていたが、見た目ではやはり『異性』と思われていたのだろう。

 『ああでも、この組織は台湾式なのかな。台湾は旧暦の七夕がバレンタインデーだからさ。まあ、男所帯で花とは無縁そうなヤツらばっかりだけどさ、ははは』


 真っ白い歯を見せて笑う青年は、記憶の彼方にいる。
 紛れもなく、吟が、涼の手が青年を殺した。彼の肉は赤く瑞々しい色をしていた。骨は艶めいて美しかった。人間は見た目の美醜を評価するが、内臓にも美醜があることを多くの人は知らないまま死んでいくだろう。一人ひとり形や大きさが少しずつ違って、収まり具合が違うのだ。張浩然のは骨格標本にしてもいいほど綺麗だった。ホルマリン漬けにしてもよかった。
 
 「……っ」
 「どうしたの? 寒いかしら。あったかいお茶でも飲む?」


 自分の両腕を抱える。寒いからではなく、おぞましさに震えたのだ。吟の記憶に慣れてくると普通では考えつかない思考を持ってしまう。『普通』の人はそんなことを思わない。血や肉や骨を美しいと思わない。触れることもしない。その危険思考が培われた『犯罪者』としての『才能』のように思えてならない。そんなことを考えていると胸が苦しくなった。

 凶暴ななにか。その気配が内側にある。
 犯罪を強要されたから行ったのではなく、ごく自然に、自分自身の欲求が人を殺していたのではないか。そんなふうに思ったのだった。

 吟の記憶や人格が押し寄せてきて、いずれそれが自分を呑み込んでしまうのではないかという恐怖。彼の背負ってきた業を知っていく度に、これはすべて妄想で、『吟』は最初から存在しなくて、涼がすべて自分の意思によって引き起こしたことなのではないか。

 幼い涼なら血をみて怯えた。
 それが、今はすこし、安心するのだ。つまり異常で、あってはならないことだ。
 こんな異常者が、生きていていいのだろうか。

 肺に溜まった空気がずんと重くなっていく、意識して吐き出さなければ、溺れていってしまう。
 涼は、入院着の襟元をぎゅっと握りしめた。

 「……早見先生を、呼んで」
 「涼ちゃん…?」
 「おねがい」

 早見の定期カウンセリングまでは日にちがあった。涼が自ら呼び立てることは異例であったので一時間もしないうちに、早見は病室にやってきた。祖母を退席させて、早見と二人きりになる。
 彼女ははっきりとした面立ちに骨格もしっかりしている健康そうな美人医師である。精神科ではなく外科のほうが似合いそうな出で立ちだが、涼の話をいつも真剣に聞いてくれる。触診と聴診を一通り行い、「ふむ」となにか納得した様子だった。

 「なにか思い出しましたか」
 「ええと……」
 「ああ、無理にお話されなくてもいいですよ」

 呼び出したくせに、何も話さないというのは失礼にあたる気がしたが、どう言っていいのかわからない。涼としては、とにかく、『正しい人』に裁かれたい気持ちになったのだ。

 「あの、えと、……人を、殺したんです」
 「はい」

 これだけ聞けば危険な話題であるが、早見は世間話をするように軽く頷いた。
 早見からしてみれば、事前の報告から、殺人幇助と認められる話を真島から受けているので、衝撃的な内容ではない。

 「人を殺して、……たくさん、殺したんです。……わ、わたし…、おかしいんです」
 「ええ」
 「生きていちゃ、いけないんです。……でも、死に、たくないんです。あの、でもっ」


 「落ち着いてください。私は聴いていますよ」という早見の言葉が興奮を和らげていく。走った後のように、息が弾んでいた。

 「ほんとうに、おかしいんです。人の中身を綺麗だとか、ええと……中身っていうのは、内臓とかのことなんです、それを少し考えてしまうんです。普通の人は、そう考えないのに……考えない、はず、です」
 「ふむ。……ええと、涼さん。これは私というよりも、医者特有の職業病の話なんですが、その人間の中身を考えることは異常ではないですよ。この世界で人間の中身を考える人がいるから医療は発達するんです。もちろんこの話が今の涼さんの言いたいこととは論点がズレていますが、まずそれを念頭においてください」

 早見の流れるような回答に、一瞬自分の考えていたことが散った。
 涼が瞼を数度、瞬かせて「えっと」と言葉を接いでいると、早見は究極的な質問を繰り出した。

 「涼さんは、医者を人殺しだと思いますか?」
 「え……」
 「私は精神科医です。日々救急外来で搬送されてくる患者さんを相手にする現場の医師とは命のやり取りでは質も量も異なりますが、それでもやむを得ず、患者さんが亡くなってしまうことがあります。ご遺族の方によっては、人殺しとみなすでしょう」
 「そんな」
 「我々はどんな時も命に向き合っています。その結果の死です。最善を尽くした結果、そうなってしまうんです」

 気落ちしそうになる涼の手を早見が掬った。湿り気の少ない、温かい手のひらをしている。

 「もうひとりの『彼』が、最善を尽くして生き抜いてきたんです。『人を殺すことだけはしなかった』、っておっしゃいましたね。実はそうじゃなかった。人を殺したのは『彼』の罪です。嘘をついたのも『彼』の罪です。あなたの罪じゃない。『彼』とあなたは違うんです」
 「………」
 「『彼』が人を殺めたことは『最善の方法』だった、って。……そう考えてみませんか」

 『最善の方法』という言葉に、少しずつ逸る気持ちが落ち着いていく。
 言い換えればそれはもう、『仕方のないこと』なのだ。頭では理解してきたはずのことだった。吟を恨むよりも、感謝することのほうがいいはずなのに、上手にできなかった。

 恨むことは簡単だ。

 「最善の……」
 「ええ。そうです」

 最善を尽くし、殺人を行い、血をみて安堵を覚える精神にまで発達してしまった、彼の欠片。
 丁寧に触れなければ、傷ついてしまう。たくさんの罪たちは鋭く、心に無数の傷を作る。それを癒やすには不幸よりも、幸せを増やしていくしかない。
 涼にできるのは、未来を変えていくことだけだ。彼のいない未来を生きることだった。

 決してそれは、ひとり、ではない。

 「幸せに、なって、も……いいと思いますか」
 「もちろんです。幸せになるべきです。あなたは。幸せになるべきなんです」

 早見の強い言葉は、まるで強いモルヒネを打ったあとのようだ。
 理想的な回答に、嬉しくなる。
 それまで背中に這っていた、ヒリつくような焦燥感が弱まっていく。空気を楽に吸える喜びに、涼は、自然と涙がこみ上げてきた。
 

前へ  140 次へ
List午前四時の異邦人