「元さん、今日ってこれでみんな終わり?」

 レギュラー番組の収録を終えて楽屋に帰ると、松潤がマネージャーに話しかけていた。
 今日は久しぶりの3本撮りだったので、普段より疲れている。
 周りを見回してみると、翔ちゃんが首をバキバキ鳴らしていたり、あいがストレッチをしていたりとそれぞれ思い思いに体をほぐしているのが分かる。
 時計を見ると23時を回っていて、今日もまた家に着くのは0時をこえるのかなと少し気分が沈んだ。

「あー、腹へった!」
「俺も。1本目と2本目の間に軽く食べただけだもんね。」

「確かに。珍しくがっつり食べたい気がするもん。」
 そんな会話が飛び交う中、俺の肩に松潤の手が置かれた。

「よし、じゃあ、今日ラーメン行くぞ!」
「みんなスケジュール大丈夫なの?」

「ちゃんと元さんに確認済み。みんなこの後は無いって。」
「わーい! 楽しみ。じゃあすぐに着替えてくる!」

 ラーメンラーメン、潤くんのラーメンと変な歌を歌いながら、あいが自分の楽屋へ駆けていく。
 一応性別を考慮してあい専用の楽屋があるのだが、「一人じゃ寂しいから。」と、普段は俺たちの楽屋に入り浸りだ。
 もはや着替えるためにしか訪れなくなっている。

「何なの、あの変な歌。笑」
「あいも腹減ってんじゃねぇの?」
「今日の収録もはしゃいでたからね。」

 みんな口を動かしながらも、着替える手を止めることはない。

『おい、夜中になるんだから食べ過ぎず、さっさと帰れよ。一応忠告しとく。』

 苦笑いをしながら俺たちに声をかけたのは、デビューの時からずっと側にいてくれるマネージャーの元さん。
 本当は小林元基って名前なんだけど、相葉ちゃんが「小林さんの名前って、元気の元って書くんだね。」と言って以来、元さんで定着してる。

「分かってるよ。早めに解散するし。」

『お前らは、あいがいるとなかなか帰らないからなぁ。』

 それには返す言葉が無く、みんな目をそらす。今まであいと離れがたくてのらりくらりと一緒にいたことは数知れず。元さんからの電話で叱られたことも両手両足で数え切れないくらいだ。

「……頑張る。」

 代表して返事をすると、『大野が言うなら大丈夫か。』となんとか許可が出てみんな胸を撫で下ろす。
 そこへ着替えを済ませたあいが合流し、俺たちは元さんの車に乗り込んだ。

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