「あー、楽しかった。」

「結局誰が一番すくったの? 俺はねー、4匹!」

「俺、5匹。」

「俺は7匹。」

「3匹……。」

「同じく、3匹。」

「潤くん、偉そうに言ってたのに全然じゃん!」

 からかうように言ってきたあいの頬を軽くつねり、「お前もな。」と言い返しておいた。

「リーダーは? ってすげぇ!」

「10匹くらい?」

 そう首を傾げたリーダーの手には、ぴちぴちと跳ねる金魚の群れ。

「智くん、すごい!!」

「金魚王だね。笑」

「あー、金魚すくいと言えば俺だったのに!」

「リーダー、CMくるんじゃない? 笑」

「お話、待ってまーす!」

 リーダーがスタッフさんの方を見ながらにっこり笑う。
 ご応募はこちらまで、みたいな手の動きにみんな吹き出した。

「いやいや、テロップ出ねぇから。笑」

「カメラ回ってないしね。笑」

「いや、回ってるよあれ。」

「結構はじめから撮ってたよね。」

 「マジか。」と呟くリーダーと、顔を見合わせるあい。
 きっとこんなところも、収録後の様子とかでオンエアされるのだろうと考える。

 そんな俺の予想が的中するまで、後8日。
 俺たちのすくった金魚が一匹ずつ、事務所の玄関で悠々と泳ぐまで、後1日。

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