温かい気持ちを抱えて帰宅する。こうやって誕生日を祝ってくれる仲間がいることに幸せを感じて眠りについた。
翌日、予定通りに仕事へ向かう。今日は雑誌の撮影とインタビュー、そしてニュース番組の打ち合わせが主なものだ。六人揃っての撮影現場へと到着する。
「翔ちゃん、ハピバ!」
「翔くん、おめでとう」
「翔さん、おめでとうございまーす」
「翔くん、おめでとう」
「翔くん、おめでとっ!」
すれ違う度にこうやって祝いの言葉を口にするメンバーたちは、何とかならないものなのか。俺は日付が変わったときに祝ってくれたので終わりだと思っていた。それなのに、今日も続くお祝いムード。もちろんみんなプロだから仕事に支障を来すことはない。けれども積み重なるお祝いに、カメラマンさんやインタビュアーさんたちが温かい目を俺に向けてくるのが居たたまれない。
「一つ聞いていい? このお祝い攻勢って今日一日続くの?」
少し疲れ気味の俺の質問に、相葉くんとあいが顔を見合わせた後、息を合わせたかのように振り返った。
「さすが翔くん、よくお分かりで」
「俺たちの企画、いいでしょ?」
満足そうに言う二人に、そろそろ辞退したいとは言えなくて引きつった笑いが零れる。
「……翔さん、諦めて」
「あの二人が組んだ時点で止めときゃ良かったね」
俺の肩に手を置いたニノと松潤が励ましのような言葉をかけてくれたけど、二人とも目が笑っている。
「お前らだって、楽しんでるくせに」
小さく呟くと、「バレてるー!」と笑い声が起こった。
「翔くん、おめでと」
こんなやり取りの中でも、自分のペースを崩さない智くん。これがうちのメンバーだと思うと少しだけ脱力する。
「智くん……ありがと」
でも、こんなみんなが俺は大好きだったりするんだ。智くんは「そうでしょ?」というように微笑みを寄こした。
そんな少し気力を削られる撮影を終え、個々の仕事へ向かう。ドラマやバラエティ番組の撮影、そしてコンサートの打ち合わせなど、それぞれの場所へ行くみんなをお互いに激励し合う。
俺はニュース番組で担当するコーナーの打ち合わせ。テレビ局へ到着していつも打ち合わせをする部屋へ入る。すると、そこでもお祝いのケーキが用意されていた。
「お気遣いいただきありがとうございます」
恐縮しながらお礼を言うと、顔なじみのスタッフさんから質問がとんできた。
「一番にお祝いしてくれたのって、やっぱりメンバーの皆さんですか?」
その言葉に、日付が変わってすぐの不完全なグループメールを思い出す。
「そうですね。サプライズになり切れてなかったですが」
返すと、スタッフさんが満足そうに笑った。
「櫻井さん、愛されてますね。そして、櫻井さんもメンバーの皆さんのこと、大切なんだって伝わります」
改めてそう言われると、とても恥ずかしい。それでも本当のことだから頷きを返す。
「はい。大切な大切な仲間です」
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