君とシアワセを食べる
title by EVER GREEN



「同じにおいするかなぁ。」

 入浴後、ソファーでくつろいでいた俺の膝にちょこんと座り、あいが首筋に鼻を寄せてくる。ふわっとシャンプーの香りが鼻を擽る。そんな可愛いことしてたら襲うよ?

「あぁ、今日相葉くんが言ってたの?」
「そう。でも自分では分かんないなぁ。」

 首を傾げながら、今度は自分のパジャマに鼻を近づける。そんなあいを見ながら、今日の出来事を思い返した。


「ねー、リーダー。ニノとあい、同じにおいしない?」

 あいの隣に座っていた相葉くんが、突然発した言葉だ。

「それ、俺も思ってた。ニノ、いつの間にこんないいにおいになったの?」

 そう言って、俺の首筋をクンクンにおう。

「くすぐったいからやめなさいよ。同じにおいって、一緒に住んでんだからそうなるんじゃないの。」

「そんな当たり前に言っちゃって。何かニノが色気づいたみたいでヤダ。」
「翔くん、ヤキモチ? 笑」

「何でだよ。笑」
「でも、そういうとこ見つけると、夫婦だなって思うよ。」

 少し遠い目をして笑って翔ちゃん。結婚する前と変わらないつもりでいても、小さな変化はあるのかもしれないと思った。


 そんなことを考えていたら、右肩にあいの重みを感じた。

「どしたの?」
「いや、シアワセだなと思ってね。」

 君と思いを通じ合わせて。
 君と同じ場所に帰って。
 そして同じにおいを纏い、同じベッドで眠る。

 そんな一つ一つのシアワセを思い浮かべながらあいを見ると、不思議そうに俺を見上げている。


 見つけた、一番の幸せ。


 俺を満たしてくれる存在を抱きしめ、唇に温もりを落とす。

「突然、どうしたの?」
「こんなところにシアワセがあったから、食べちゃおうと思って。」

 悪戯っぽく笑って、また唇を重ね合わせる。今度は食べ尽くすくらい深く口付けた。

 君と食べるシアワセは甘い甘い香りがした。


(今日、ニノ機嫌いいね)
(何かいいことあったんじゃない?)
(どうせあいといちゃちゃしたんだろ!)
(智くん、機嫌悪いね)
(俺も幸せが欲しい!)
(ほら、釣り行けてないから)

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