「どうするつもりだ!?エアリス!」
青にカラーリングされた“スラッシュザクファントム”からイザークは叫んだ。
《どうもこうも…邪魔をするなら潰すしかないだろ》
隣についた漆黒の機体は“フェンリル”からは冷静な声色が返ってきた。
《何者か、目的は何なのかなんて、奴らに問い詰める時間すら惜しい。今は》
ジークの答えは正論だった。
着々とユニウスセブンの高度は下がっているにも関わらず、不明機の妨害によって破壊は予定の半分も進んでいない。
《ジュール隊はメテオブレイカーを守ることだけを考えろ。破壊作業にはお前達が必要なんだ。邪魔者は俺たちに任せてもらう》
「…了解!」
イザークはやり場の無い怒りに舌打ちをして、混乱する宇宙の墓標へと急いだ。




ジークとイザークがユニウスセブンに着いたと同時に、敵機に補足されたことを知らせるアラートがコックピットに鳴り響いた。
2人は瞬時に機体を返し、背後から放たれたビームを避ける。
「おいおい…」
こちらに向かってくる3機のモビルスーツに、ジークは思わず声を漏らす。
“カオス”、“アビス”、“ガイア”
《アーモリーワンで強奪された機体だと!?》
イザークも驚愕の声を上げた。
ジークは顔をしかめて、“フェンリル”の腰からサーベルを抜くと、向かって来る敵機に標準を合わせた。
しかし、ジークが動く前にミネルバ隊が3機に斬りかかる。
続いて横から仕掛けてきた“ジン”のビームをかわして、ジークは辺りを見回す。
ミネルバの部隊とエアリス隊、ジュール隊。そして不明艦ボギーワンから3機の参戦…
「数は多い方がいいとは言ったが…」
目の前に立ちはだかる2機の“ジン”のコックピットを続けざまに斬り落として、憎々しげに舌打ちをした。
「さすがに役者が多すぎるだろ…」
混戦状態となった大地の向こうに、不明艦―ボギーワンが見えた。
一瞬頭を過ぎった人物にジークは歯噛みをして、その黒い戦艦を鋭く睨んだ。