『夜のはざまで』

幾度となく現れる投影
それはなげだしたはずの
自分自身の未来像

僕らはきっとまだ
過去からは逃れられない


駆け出した夜行列車
そこにはまだ夢がある

飛び乗りたいのに
躊躇した

夜行列車は夜空をゆく
たくさんの
あるいは小さな
夢をのせて

まだ見ぬ星とこんにちは
発見されなくとも
輝き続けてエールをおくる

月のしっぽにぶらさがる
あれはきっと夢だ
なくしたはずの
誰かさんの夢のなれ


夜行列車は月の間を
くぐりぬけ
ゆっくりはしる

もうこのまま
とまらぬように

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