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「お前の世界では降らないのか?」
「いや、そういうわけじゃないんだけど」
ギンタは言いながら立ち上がると、数歩進んで愛おしそうに笑った。
「綺麗なんだ」
ぶかぶかの服から辛うじて出た手を前に差し出し、空を見上げた。
「俺の世界の雪は、こんなに白くなかった。いや、まぁ、白いっちゃ白いけど」
ちょうど掌に落ちた雪を、手を戻して嬉しそうに眺める。雪はギンタの体温ですぅっと溶け、水に変わった。
「なんて言うか、…真っ白で、汚れていなくて、優しくて…」
くるりとアルヴィスを振り返ると、ニカッと笑う。
「なんか、アルヴィスみたいだなっ!」
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