幸せなひと時
初めましての日から月日が経ち、私たちは所詮仲良しグループとなった。
3人でグループを組むようになって気づいた事がある。
それは晶ちゃんは見た目不良だけどそこらの男よりも男らしくて、千尋くんはそこらの女子よりも女子らしい、女子力の塊だという事。
しかも2人ともハーフらしい。
道理で綺麗なわけだ。そう思って一人でうんうん頷いていると、晶ちゃんに頭を軽く小突かれ
「何1人で頷いてんだよ。
ほらさっさと食わねーと日が暮れるぞ」
そう言って私のケーキをフォークで指しながら言った。
私はケーキを突きながら先程まで思っていたことを素直に口に出した。
「いえ、2人とも綺麗だから、側にいる私は幸せ者だな、と思って」
そう言うと晶ちゃんは顔を真っ赤に染めて、また私の頭を小突いて バカヤロー と弱々しく呟いた
千尋くんは綺麗な緑色の瞳を見開き、ニコニコと笑って私の口に自分のケーキを運んでくれた。
モグモグと口を動かし 美味しい と呟くと、2人共笑顔になって
「「よかったな /よかったですね」」
と声をそろえて言うものだから、可笑しくて3人で顔を見合わせ笑ってしまった。
お兄ちゃん、私は今最高に幸せです……
「さてと、本当に日が暮れそうだからそろそろおひらきにして帰りましょうか」
そう言って千尋くんが伝票を持って歩き出す。
「おいコラ千尋!
今日という今日こそは割り勘なんだからな!」
「はいはい」
と言いながら素早く会計を済ませる千尋くんに、晶ちゃんは掴みかかっている。
いつものやりとりを眺めて笑っていると、悪寒が走った
バッと振り向くが、そこはいつもの街並みだ。
私の様子がおかしいことに気づいたのか2人はじゃれ合いを止めて
「葵?どうした?」
「顔色が悪いようですが…」
2人とも心配そうに見ているが、大丈夫だと言って再び歩き出した。
この時はまさかあんな事になるなんて思いもしていなかった…
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