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爆豪・瀬呂・常闇の三人がすかさず個性を使って跳躍し巨大なロボットの頭上を行く選択をとっていったのを見上げる。
静も自身を再び浮かせれば特に問題ない話なのだが、今後何があるか分からないためできるだけ体力は温存しておきたい。地上のロボを撃破しながら進んで行くしかないだろう。迷ってられないやるしかない、考える時間がもったいない。
(ここはこの作戦で…っ)
先ほど轟が倒したロボットの残骸を利用することにし、静が腕を振り上げる。
するとたくさんの瓦礫が浮き上がり、腕を振り上げると勢いよく飛んでいった。それにより接合部分を破壊されバランスを崩したロボットが倒れていく。
ロボットが倒れた隙間からすかさず前に駆け抜けることに成功。
ロボット軍団を抜けてしまえば、アレは追い掛けることはしないらしい。
ターゲットを1人の生徒に絞ったとしても、その生徒が突破すれば次視界に入った別の生徒をターゲットにする。
追い掛けるメリットがないとプログラムされているのかは分からないが、楽で良い。
走り抜けた先の第二関門はザ・フォール──容赦のない高さにそそり立ついくつもの岩の柱にロープがかかっている、規模の大きな綱渡りだ。落ちたら即アウト。
「大げさな綱渡りね」
「フフフフフフ来たよ来ましたアピールチャンス!」
余裕の表情でひたひたと綱を渡っていく蛙吹と、うしろに続いていったのはサポート科の女子生徒であった。
公平を期してサポート科は自分で開発したアイテムやコスチュームに限り装備を許されているのだという。
彼女は「さあ見てできるだけデカイ企業!!」と訳のわからぬことを叫び飛んで行った。静たちも負けていられない。
勢い任せに進むのは難易度が高いため、ここは万全の状態で行くのがベストだろう。
静は初めのときと同じように、身体をオーラで纏うと一つ一つの岩を目指して確実に進んでいった。
そういえば実況に耳を傾けてなかったなと静は実況に意識を向けてみる。どうやら最終関門は一面地雷原の道を進むそうだ。
地雷の威力は大したことないが、音と見た目は失禁ものらしい。人によるだろという相澤の突っ込みが微かに聞こえた。そして現在の1位は轟だ。強い“個性”を高い身体能力と判断力を駆使しながら突き進む彼なら納得の順位だ。
よく見れば地雷の場所がわかる為、うっかり地雷を踏まないように高くは飛躍できない。
静の場合、この先の試合も考えるとこれ以上の浮遊は避けたいところ。
後続が地雷を爆発させるのを全身で感じながらも先頭を見遣る。どうやら爆豪が轟に追いついたようだ。
先頭に目を向ければ轟と爆豪から変わりはなく、それでいて互いに一歩も譲らない姿勢で張り合っていた。
どうしようかと思案していた刹那。背後で大爆発が起きた。そして眼前を何かが横切って行った。あれは――
『何だあの威力!? 偶然か故意か――A組緑谷爆風で猛追ー・・・つーか、抜いたあああ!!』
地雷は身体が少し飛ぶ程度の威力の筈。しかし緑谷は背に担いでいた何かを盾に巧みに利用し、大爆発を起こして先頭を追い抜いてしまった。
間髪入れずに爆豪が降下していく緑谷を追い抜こうと前に出れば、轟も地に氷の道を創り駆けて行く。
直ぐに抜かれるだろう。緑谷が失速していく。
しかし執念を見せる緑谷は盾にしていたそれに繋がっている紐をしっかりと握り、地雷の大地目掛けて大きく振り下ろした。時間差、再び爆発が起こった。
計算の上だったのかはたまた偶然か、後続を妨害した勢いをそのままに地雷原を突破してしまう。
上空で呆然と緑谷の猛追を眺めていた静はハッと我に返った。自分も続かなければと。
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