結婚秘話
これは、カカシとキサキが結婚報告へ向かった時の話である―――。
―――ガタタンッッ!!
椅子が後ろへと勢い良く倒れる。綱手はわかりやすく愕然とした顔で目の前のふたりを見つめていた。
「け……っ、けっ……けけ結婚だと!?」
「ていうかこ、子供って…!!」
綱手に続いてシズネまで驚きの声をあげた。何故なら、
「ぶっちゃけいうと…デキちゃいまし―――ぐふぅっ!!」
テヘという照れた様子で顔を赤らめた男に綱手の渾身の蹴りが入った。
「貴様という奴はこうも手が早いとは、全く見上げた男だ―――カカシ!」
そこには床にうつ伏せるようにして倒れている、木の葉が誇る天才忍者はたけカカシ。
そしてそんな彼の横に立っているのは、木の葉随一の美人くノ一雪箆キサキ。
二人は元第七班の教師と教え子という関係にあったのだが、キサキが大人になっていくにつれ二人は惹かれ合い、大戦後遂に結ばれたのであった。
しかしどちらかというと結ばれる前からカカシの方が一方的にキサキを好いていたので、彼女の恋人へ昇格できた嬉しさと、対戦が終わったことの安心感からか、羽目を外し過ぎたらしく。
子供を授かったこと、結婚するという二つの報告を綱手に伝えに来たのだ。
「まだ大戦直後だというのに、ったく…」
「まさかデキちゃった婚になるとは思いませんでしたね…」
「申し訳ありません…私も、その……迫られると、断れなくて……」
呆れ顔の綱手たちに対し、恥ずかしそうに火照った顔を手で隠すホタル。
どうやら三人には床で伸びているカカシなど目に入っていないないようだ。
「しかし…どうするんだ?式は挙げるのか?
カカシは一応、既に六代目火影として決定しているのだ。木の葉だけでなく、他の里の重役たちにも報告せねばならんのだぞ」
「はい、ですから式は挙げずに…皆さんに報告だけしようかと」
「ふむ…キサキがそれでいいなら構わんが、まぁいいだろう。何にしても、めでたいことは変わらん」
「大戦が終わって間もからこそ…これからはこういった明るいニュースを皆聞きたいですしね」
カカシがフッ飛ばされたときはどうなるかと思ったが、やはり綱手も二人を祝福してくれるようだ。
今後のことを話し合うため、一先ず別室に移動することに。子供の名前はどうするのか、籍はいつ入れるのか、など嬉しそうに話しながら三人が部屋を出ていった。
「ちょ、皆さん、オレのこと……忘れてませんか…ガクッ」
カカシを置いて。
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