幼馴染が略奪されました3
付き合っている―――憎たらしいほどに、したり顔で言い切った鳴にオレは努めて平静に応えた。
「…へぇ、それは初耳だわ。俺の知らない間にまさか百合と鳴がなぁ」
「あぁそっかー、一也は百合と幼馴染だったっけ。悪い、言うの忘れてたっ。
百合は恥ずかしがり屋だから、自分から言えないもんねー」
わざとらしい言葉と、まるで自分は彼女のことはよく知っているような言い様がさらに癪に障る。
恐らく鳴は、俺の百合に対する気持ちに気づいてると思う。
でなければこんなに勝ち誇った顔はしないだろう。マウンドに立った時に三振した選手を見下ろす、あの時の顔とそっくりだ。
「いつから?」
「先月から!オイラが告ったんだけど、そんときの百合ったらすげー顔真っ赤だったよな〜」
「あ、あれは夕日のせいなのっ、だから赤く見えただけで、」
「えーそう?めっちゃ可愛かったけど」
おい、人の前でイチャイチャすんな。
俺のことはそっちのけで、
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