五十九

「小説基本HTMLテンプレート」です。ここにヘッダー内容(サイトの概要など)


 ボカッ!と突如現れたナルトが我愛羅を蹴り飛ばした。それと同時に、「サスケ君!!トモエ!!!」という、悲痛な叫びに近い声がする。そう、サクラである。

 「お前ら…!?」

 サクラはサスケの首に浮かび上がる痣を見て、きっと無茶な闘いをしたに違いないと確信した。
 カカシは問題ないと言っていたが、あれは自分を安心させるための嘘だったのだろうか。苦しむサスケを少しでも楽にさせようとその背をさすっていた時、ナルトが何度もサクラの名を呼んだ。

 「なによ!!」
 「こいつ…誰だってばよ!」

 ナルトは自分が蹴り倒した異形の相手が誰だか認識できないでいた。トモエは掠れ声を発した。
 
 「容姿は大分変わってますけど…我愛羅くんです」
 「え…!?」

 その言葉にナルトは目を丸くする。

 「クソ…クソ…どうすりゃいいんだってばよ」
 「こいつがサスケくんを…」

 憎々しげにそう呟くサクラ。ナルトは以前病院で我愛羅が言っていたことを思い出していた。我愛羅は砂の化身を取り憑かせ、母の命を奪い生まれてきた。

 『俺は生まれながらのバケモノだ』

 この姿がソレだというのか。

 「死ね!うちはサスケ!!」

 我愛羅がサスケに攻撃を加えようとしたその時、サクラがその前に立ちはだかった。
 我愛羅は一瞬動きが鈍ったが、そのまま変異した大きな左腕でサクラを木に叩きつけた。

 「サクラちゃん!」

 あまりの衝撃にサクラは気を失ってしまったようだ。しかしナルトは我愛羅の一瞬の隙をついてサスケを救うことに成功した。

 「オレは何のために存在するのか…オレはこう結論付けた。オレはオレ以外の存在全てを殺すために生きているのだと…」

 ナルトは我愛羅と過去の自分を重ねる。孤独の辛さは誰よりもわかっている…そして彼は、その孤独の中でもがき苦しんでいるのだと。

【キミには、大切な人がいますか】

【人は、大切な誰かを守りたいと思った時、本当につよくなれるものなんです】

 ナルトの脳裏に白の言葉が浮かぶ。そして今がその時なのだと。

 「多重影分身の術!」

 ナルトは何千もの影分身を出し手裏剣を構える。

 「サスケ、お前は休んどけってばよ」
 「(これが、あのナルトなのか…?)」

 ナルトの影分身達は我愛羅に手裏剣を投げると我愛羅に向かって木の幹から飛び出す。

 「「「う・ず・ま・き…ナルト連弾!!」」」

 我愛羅は地面に叩きつけられ目を丸くする。戦いを陰から見守るテマリも、我愛羅をここまで追い込んだナルトに驚きの表情を見せる。

 「「「次は四千連弾いくってばよ!」」」

 地面にのめり込む我愛羅に、追い討ちをかけるように影分身の数を増やす。

 「オレが…こんな奴に…負けるはずがあるかぁああ!」

 我愛羅が空へと伸ばした手はナルトの影分身を全て消し去り、その体はみるみるうちに巨大化する。

 「何だアレは…」
 「(ついに出てきた…完全体…)」
 「これが…あいつの中の化け物…」
 「まさか貴様等に、この姿をさらすことになろうとはな!」

 巨大な化け物と化した我愛羅はナルトの体を砂で覆う。サスケは叫ぶが体が思うように動かず膝を突いた。

 「これで終わりだ、砂漠葬――「口寄せの術!」

 印を結び地面に手をついたナルト。ドロンと口寄せされたのはガマオヤビンとは程遠い、小さな小さな蛙だった。

 「なんじゃ、ガキじゃがな!用があるならオヤツくれーや!じゃねーと一緒に遊んじゃらんでー!」

 ふてぶてしくそう言い放った蛙にナルトは蛙ってやつが大っ嫌いじゃー!と大声で叫んだ。
- 60 -
前へ次へ

しおりを挟む

ページ:
小説TOPへHOME
ALICE+