六十九

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 コンコン、トモエは奈良と書かれた表札のかかる家のドアをノックする。扉を開け現れたのは、シカマルと同じ髪型の少し厳つい男性。

 「ん?」
 「初めまして、雪箆トモエと申します。シカマル君…御在宅ですか?」

 いつものように淡々と用件を伝えると、男はニヤリと笑い家に入る。しばらくすると、中から頬を染めたシカマルが出てくる。

 「そんなんじゃねぇよ」
 「隠さなくてもいいじゃない」
 「綺麗な子じゃねーか!さすがオレの息子」
 「だから違うっつーの!」

 「どうかしました?」
 「いや、何でもねぇ…」

 シカマルは少し乱暴に扉を閉めるとトモエに向き直る。

 「で?」
 「綱手という女性が……突然、シカマルと火影邸に来い、と仰っていました」
 「火影邸?」
 「私も詳しいことはよく分からないんですけどね」
 「何だそりゃ……ハァ、とりあえず行くか」
 「はい」

 「シカマルー、遅くまで連れまわすんじゃねぇぞ!」
 「うるせー!!」

 窓から叫ぶシカマルの父を見たトモエはクスリと笑う。

 「仲良いんですねぇ」
 「そうか?普通だろ」


 他愛のない会話を交わしながら、トモエとシカマルは火影邸に到着する。

 「来たか、入れ」

 廊下にいた綱手に促され、二人はとある部屋に通された。

 「誰だ…?」

 疑問を隠せない二人だったが、綱手の後ろから走って来た黒髪の女性の言葉で、この状況を理解することになった。

 「五代目火影様!」
 「ごっ…!」

 突然のことに大声を出しかけシカマルは口を噤む。トモエも多少なりとも驚いているようだった。

 「何を突っ立ってる、早く来い」

 通された部屋は火影室。そこには綱手の付き人である、先ほどの女性、シズネもいる。

 「お前たちを呼んだのは他でもない。先日行われた中忍試験についてだ」

 予想のつかない話出しに、何を言われるのかと二人は顔を強張らせる。

 「砂の襲撃のこともあり、今回の試験は合格者なしという意見もあったが…お前たち二人の戦いを大名達が高く評価していてな。
 お前たちの中忍昇格が決定した」
 「「え…?」」

 綱手の口からでた言葉に、二人は思わず声を漏らす。

 「中忍昇格おめでとう。これからは中忍の名に恥じぬよう、任務に努めること」

 中忍ベストを手渡され、二人は顔を見合わせる。

 「用はそれだけだ。帰っていいぞ」

 トモエとシカマルは深々と頭を下げ、火影室を後にした。

 「シカマル、トモエ、中忍昇格おめでとう」
 「アスマ」
 「まさかあんたが中忍になるとはね〜」
 「二人ともよかったね」
 「ありがとうございます」

 火影邸を出たところでアスマとチョウジ、いのに出会ったシカマルとトモエ。

 「これからシカマルの中忍祝いに焼肉に行くんだが…トモエも来るか?」
 「お誘いは嬉しいんですけど、カカシ先生や第七班のみんなに知らせたいので…今日は遠慮しておきます」

 トモエはまた誘ってくださいとお辞儀をし、木の葉病院へと向かった。
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