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そういえば巴ちゃんに聞いてなかったなと、自分のクラスとあとはほんの申し訳程度の他のクラスの名簿を見ながら思った。
昼休みのチャイムが鳴り終わって、廊下が騒ついた頃きょろきょろしながら歩く。目的の人は時間もかからずに見つかった。
「清水先輩!!俺のとこと…あと他のクラスの部活やってない奴探してみました!」
「ありがとう…!」
「ハイ!!イイエ!!」
「ふふ…」
笑った!!高嶺さんといるとき清水先輩はよく笑うけど、単体の笑顔というか真正面からの笑い顔は初めて見た気がする…!!
「あ、あの…マネージャーの仕事、やっぱり大変なんですよね…?1年でやれること手伝いますけど…」
「ありがとう。でも、巴ちゃんがいてくれるから大丈夫」
「え、だったら…?」
「…私達3年は次の大会が終われば居なくなる。強くなる皆を見て、来年とか再来年のこと改めて考えたんだ」
どうして、その言葉を出す前に清水先輩はゆっくりと静かに話し出した。
「彼女は一人でも仕事ができると思うけど、でも。きっとひとりで何でも抱えちゃう」
これから、もっと皆が強くなればその分マネージャーとしてやりたくなることも増えるから、そう清水先輩は言った。
「マネージャーが増えれば皆のためになるとも思うけど、私のエゴが強いかも」
よく分からない、言い表せないモノがぐるぐると胸の中を渦巻いている。けど、これだけは確かに言葉にできる。
「大丈夫です!おれが高嶺さんを見てます!!」
確かに新しいマネージャーが入ってくれたら嬉しいことばかりなんだろうけど、もし入らなくても、清水先輩が不安に思っているようなことにはさせない。
「……ふふっ」
「っえ!?」
「ううん…さっきは"1年"でって言ってたのにって思って」
さっき…?マネージャーの仕事を手伝うっていう話かな。何か、おかしいところがあったかと考えるおれを見て、清水先輩はまた笑った。
***
「“鬼”って見て問題も良く読まないで“ガーッ”って書いちゃったんでしょホント単細胞」
「そうだお前は、もうちょっと落ちつけ。そそっかしいんだよ」
部活後、部室でお馬鹿組の勉強会が開かれていた。
巴は1年生4人が歪な輪を作っているのを見かけ、近くにそっとしゃがみ込む。
すると途端、日向と影山から穴が空きそうなくらい視線が刺さってきました。
「高嶺さん!!鬼の目に金棒当てたっていいよな!?」
「…桃太郎のこと?」
「お前鬼に酷いんじゃないか」
そのまま何やら揉め始めた一年生たち。日向の話題から影山の話題へと移っていたらしく、影山から出たよく聞く言い訳の言葉。
「日本人に英語がわかるか!!」
そんな言い訳をする影山に動いたのは澤村だった。
「Bクイック」
その後も澤村が出すサインを間髪入れずに答えていく影山。すごいスピードでサインを出す澤村もさることながら、影山の答えるスピードも大したものである。
「サインどの位で覚えた?」
「?教えて貰った日?スかね」
「それで暗記ができないとは言わせないからな」
何故か妙な闘争心を燃やした日向とびしりと固まってしまった影山。呆れた様子の月島と山口の元に巴は近づいていく。
「高嶺さん!おれにも勉強教えて!絶対影山に負けねーから!!」
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