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昨日行われた準々決勝で秋大ベスト4が出揃った。
青道、成孔、市大三、そして薬師。
これまでの試合では東東京ばかりと戦ってきたけれど、ここにきて四強全てが西東京から勝ち上がることとなった。

そんな十月十九日、火曜日。
青道高校の二年生は本日から三泊四日、北海道修学旅行に出発する。

「行っけえ倉持ー!」
「木島くんディフェンスー!」
「御幸どフリー…」
「まかせんかい!」
「白州ゴール!!」
「何故そこにいる!?」
「ナイスごっつぁん」

「ちょっ…授業サボって何サッカーしてるんすか先輩方!」

二年生野球部がわりと騒がしくサッカーをしていると、休み時間に入った一年生沢村たちがなんだなんだと集まってきた。

「他の連中は修学旅行中だからよ、俺ら今日ほとんど自習なんだよ」

そう、宣言通り試合で負けなかった御幸たちは結局修学旅行の日程と丸かぶりしてしまい、居残り組となったのだ。授業は進められないし先生もいないので、こうやってサッカーなんかしているというわけで 。

「安心しました!みなさんド下手なんで!」
「るせぇ!」
「…巴ちゃん、何その憐れむような眼は?」
「…御幸、本当に野球以外はダメ男ね」
「ダメ男!?」

沢村の言う通り、御幸を始めとした何人かはとても残念なことになっていた。

「お前ら大会中なんだろ?怪我すんなよ!!」

上の階の窓からは、伊佐敷を始めとした三年生たちがヤジをとばしてきた。
その後三年生のいう通り部長オススメの映画を観たあとひたすら部長が語るのを聞き、ようやく解放されて教室に戻ってきた。最後の時間は教室でプリント学習だ。

「…クソねみぃ」
「同じく…」

同じクラスの倉持と御幸はさっきからうとうとしている。だから手元のプリントは言うまでもなく一切進んでいない。
倉持はともかく、御幸が眠そうにしているのはなかなか珍しい。授業中もなんだかんだ起きてスコア見ている彼だ。

巴は隣の席に座っている御幸を覗いてみると、自分の腕を枕代わりにして寝ていた。その前の席の倉持も、動かなくなっている様子から寝てしまったのだろう。
一年生の頃から主力で戦ってきて、キャプテンと副キャプテンになって、背負うものが大きくなった二人。
なかなか心安まるところなんてないんだろう。だから今だけは、ゆっくり寝かせてあげよう。

この二人が、みんなが、甲子園に行けますように。

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