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「東西合わせ260校ー。秋季東京都大会を制しセンバツへの切符を手に入れたのは青道高校ー!!」
ようやく、ようやく彼らが全国の舞台に。
***
決勝戦らしく激しいぶつかり合いとなった試合は青道の粘り勝ちとなった。
途中御幸の交代も囁かれたものの、彼は決してあの場所を譲らなかった。
喜びに湧く選手たち、ベンチ、そしてスタンド。その熱は閉会式後ようやく落ち着き、 すぐに御幸は病院へ行くこととなった。
「じゃあこいつ連れて行きますね」
倉持が御幸を支え立ち上がらせる。その間にも沢村や前園はまだ怒っているらしく、御幸に文句を言っていた。
御幸始め付き添いに指名された倉持と巴と、高島先生は外に出てタクシーが待つ場所まで向かう。
「あぁ?何だって?」
「向いて…ねーんだよ」
「何がだよ」
倉持と御幸の会話を、少し後ろから聞く。
「だから俺…キャプテン失格なんだって…」
「はぁ?」
「つかお前もゾノもキャプテンの辛さ味わえよ〜譲るからマジで…」
ズルズルと倉持の肩から落ちて行く御幸が、後ろにいる巴の方を振り返った。
「高嶺」
「…なに」
チョイチョイ、と手を動かしているため呼ばれているんだろうと思って近づいたのが間違いだった。
「…勝ったから、倒れまーす…」
「え、な…っ」
「テメッ倒れる場所ちげぇだろーが!」
「合ってるー…」
なんのことだか分からないけど、御幸が自身の肩に体重をかけてくるので思わず腰のあたりを抑えた。けどそれだけでは支えきれなくて後ろに倒れそうになったところを、倉持が支えてくれた。
「御幸、重い」
「巴ちゃん冷たい…」
御幸を真ん中にして後部座席に巴たち3人と、助手席に高島先生が乗ったタクシーは病院に向かって走り出す。
「御幸」
「…はい」
「いつもいつもいつもいつもいつも……なんで御幸はそうなの」
「ヒャハ、高嶺めっちゃ怒ってんぞ」
「一人で全部抱え込まないで」
「…すみません」
「ヒャハハハ!」
「倉持黙って」
「…さーせん」
倉持にまで飛び火した巴の怒りが収まったのは、結局病院に着いてからだった。