ペガサスとふわふわ漂うお菓子な夢
我が儘なお姫様は部屋中にお菓子をひろげてお願いをしてきた。
「ペガサスに乗った神様に会いたい!」
そりゃまた豪勢な神様だ。ペガサスなんて伝説の生物だし、それ以上に神様だなんて絶対いるはずない、だからもちろん会う事だってできないだろ。この馬鹿さがなかったら結構可愛くていいと思うんだけどな。
てかいい加減俺の部屋から出ていってくれないかな、しかもこんなに散らかして、後片付けは一体誰がやると思ってんだよ。
「………」
「キルア無視しないで!」
「もうツッコム気力もないんだよねー」
「……キルア、もしかしてペガサス信じてるの??」
お前が信じてるんだろ!!俺は一言も信じてるなんて言ってない。ったく馬鹿な奴は嫌いなんだよ!疲れる。
「私はいると思う、だってミケみたいに変な動物いるもん」
「変って言うな」
「うん、だから絶対いると思うんだ、だから会いたい!」
ほんと、こいつといると体力の半分は消費するんだよな、いくら親父の友達の子だからって、まだこいつには言ってないけど、クリスマスも一緒に遊んでやらなきゃいけないなんてついてねー!
でも、こいつといると他のこと、例えば仕事の事とか、兄貴のこととか、考えなくて済むんだよなー、何も考えないで話ができるから……それはそれで……
「キルア! ちょっと聞いてる?」
「……お前さ、ペガサスに会って何するの?」
「ペガサスに乗った神様!!」
「あーはいはい、ペガサスに乗った神様に会って何するんだよ」
「願いを叶えてもらうの」
どうせしょうもないことだろ、お菓子が死ぬほど食べたいとか、いやそれなら俺も頼みたいな。じゃー……ペガサスに乗ってみたい、とか?あーわかんねー。
「なんて願いだよ」
「んー、知りたい?」
うぜー、別に言いたくないんだったら言わなくてもいいし、言いたきゃ言えばいいだろ!俺の前に来てわざわざ首傾げんなよ。
「別に知りた……」
「クリスマスもキルアと一緒に過ごせますように、って!」
……え、何それ普通に嬉し、じゃなかったそんなの別に神様とか関係なく俺に言えばいいのに。
「あーでも、ずっと一緒に……がいいかなー」
な、んでそんな恥ずかしいこと本人の前で言えるんだよ、てか、あ───!なんかこいつと話すときは色々余計なこと考えずに済むと思ったのに……
「それってペガサスいらなくね?」
「じゃ、ペガサスはオプションで!」
「アホか」
いつの間にかお前のことばっかり考えてるし。
ペガサスに乗った神様なんていなくてもその願い、俺が普通に叶えてやるよ。