渾名で呼ばれたい1
「エステル」
「はい」
「ジュディ」
「なあに?」
「私も愛称で呼ばれたい!」
高らかに吠えるとエステルがぽかんとした表情をした。ジュディスはあらあらといった感じで成り行きを見守る様だ。
「二人だけずるい!羨ましい!」
「エマはどうして愛称で呼ばれたいの?」
よくぞ聞いてくれたカロルくん。
「特別感があって憧れる」
「ユーリの場合、単に長いから縮めてるだけじゃない?」
そう言われると特別感が薄まる。
でもエステリーゼはわかるがジュディスは長くないじゃん。
反論するとカロルくんはうっ、と言葉を詰まらせた。
ジュディスが助け舟を出す。
「人の名前だけじゃなくて、技の名前も略してるわね」
「蒼破!とか蒼竜連牙!ですね」
そこまで言うなら全部言えよ、と思わないでもない。
何か拘りがあるんだろうか。
「でも愛称欲しいな。愛称つけてよ。カロルくん」
「ええっ!?ボク!?」
半分冗談で無茶振りを振ってみたが意外にもカロルくんは真面目に考えてくれる。
数秒してぱっと顔を上げた笑顔の彼と目が合った。
だが思い出す。彼の独特のネーミングセンスを。
「…なんてどう?」
「却下だ!」
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