番外編

9話


席につくと、ほらと堂か上は箸を渡してくれたので礼を言い受け取る。


「あれ?名前さん、ご飯食べないんですか??でも箸持って…あれ??」


頭の上に物凄い数のはてなマークを浮かべる笠原に実はね、と説明する。


「え、えー!そうなんですか!!?私のもあげます!!というか大丈夫ですか!!??」



『大丈夫大丈夫、そんな大した事じゃないからさっ
それに笠原はちゃんと食べなさいな』



「で…でも……」



そういう私に笠原はチラッと堂上のほうを見た。


「?あぁ、お前は気にするな。人にあげて調子が出ないとか言われたら困る。だからさっさと食え。ほら、これもやる」


私の方に漬物が入った皿をくれたのでありがとうと素直にもらう。
うん、お茶に漬物最高だね(これについてはお年寄りか!と散々向こうで言われた)。


「そっそんなこと言いませんよ!!!」




そんなやり取りを横目で見ながら焼き魚をつまんでいると(やはり美味しい)視線を感じた。目線をやると柴崎がこちらを見ていた。なんかいろいろ考えているような表情で。

『?柴崎??』



「何ですか?名前さん」



『いや…別に何ってことはないんだけど……』



そうですかと微笑んでまた食べ始めたので私も気のせいかなと思うことで終わった。





















「お前!ほとんど魚食うやつがあるか!!!白飯だけでたべろって言うのかお前は!!」



『全部食べてないじゃん。あと大丈夫!味のりは残しておいてあげたー!』





笑顔でそう言った私にゲンコツをくらわしたのは言うまでもないだろう。








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