番外編

20話




「ありがとう、助かったよ」

『いえいえ!また何かありましたら声かけてください』


利用者の探していた本を見つけ渡し終えると少し先に手塚と柴崎を見つけた。
そーっと近寄ると……


「んで、その王子様は見つかったのか?」

「見つかったのかもしれないし、そうじゃないかもしれない」


王子…?
ふと視線の先を見るとそこには笠原と堂上が。

あぁ、なるほどね


『いよいよ笠原は気づいたの?』

「「名字さん!」」

『やほやほー』

「もー後から話しかけないでくださいよー!」

『めんごめんごー…で?』

「…本人は確信ないみたいですけど……」

『……そっか……』

「…あの……名字さんっ」


何か言いたそうな柴崎に大丈夫と、止める。
『大丈夫だよ、柴崎』

自分に言い聞かせるように……


「?何かあるんですか?」

『んー?柴崎は心配してくれたのよ』

「??笠原が堂上二正のことを気づくのに何か心配ごとが???」

「あんたって……本当に鈍いわね」

『手塚らしいっ…恋人のことを好きな人が現れれば不安に思ったりするでしょ?』


笑いながら言うとポカーンとした顔の後みるみる目が大きく開いているので理解したのだろう。シーっと人差し指を口元に持っていくとものすごく首を上下に振った。

それに笑っているとドンっと音がしたので見ると堂上が床に寝ていた。



なぜ。













『え!?堂上にそんなこと言ったの!!??』



あはははと腹を抱えて笑うと「いっそ殺して〜」と床に倒れた笠原を見てまた笑いがこみ上げてくる。


「手の感触だけでそうと言いきれないでしょ?」

「…人違い?」

『…それか本当に本人か?それだったら物凄い恥ずかしいこと本人に言ってたってことよね〜』


柴崎と2人で笑うと笠原はぷくーっとほっぺを膨らませた。


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