番外編

6話


ただ今時刻、1830。ロビーにての待ち合い時間は1900。

夕食のお誘いを受けた後はとくにふ何も起こらず、無事、定時を迎え部屋に戻り、汗を流すためにシャワーを浴びた。仕事場のみんなも悪い人達ではなく、いい人たちばかりだった。隊長も歓迎会をしてくれるという話を出してくれたが、篤が隊長を別室に連れていったかと思えばニヤニヤしながら戻ってきてまた後日ということになった(一体何があったのかは敢えて聞かなかったが)。

それは、いい。後日になったのはいいのだが。
ただいま、そう。例えるなら今この自室に良化隊が攻め込んできたかのような由々しき事態におちいっている。




一体何を着ていくべき!!??



いや、私もいい歳だ。それはわかってる。誰よりもわかってる。普通に友だちと飲みに行くならパーカー・パンツで行く。でも相手はどうだ。いくらなかなか会えていなくても彼氏という相手とご飯なのにそれはいくらなんでも考えてしまう。
ふと時計を見ると、待ち合わせ時間まで15分もなかった。

え!?私そんな悩んでた!!!??悩んでても仕方ないと、紺色のワンピースにウエスト部分にベルトをつけ、防寒対策にコートを手に取り、急いで待ち合わせ場所に行く。



ロビーに向かうと一足はやかったらしい。まだ来ていないようだった。


あ"ぁぁぁぁ…疲れた…!!
ブーツで走るの辛い!!スカートだとスースーする!!
ここ何年かパンツで過ごしていたから違和感がある(前の職場では女子力が年々なくなっていると呆れられた)。


気配を感じて後ろに振り向くと篤が立っていた。

『うわっ…びっくりしたぁ……どした?』



「!あ、いや……なんでもない」



『??…じゃあ、行く?』



「おっ、おう」






他愛もない話をしながらオススメだという居酒屋さんに来た。店を目の前にしてやっぱフレンチとかお洒落なお店にするかと言ってきた篤に、ここがオススメなんでしょ?ならここがいい。と告げると、何やら嬉しそうな表情をしていた。





『おぉぉおお!美味しそう!!乾杯しようよ!乾杯!!輝く〇ク!!』


「そんなに慌てなくても…というか、懐かしいな」



メニューが運ばれて来て、乾杯を急かすと苦笑しながらも某CMの乾杯に付き合ってくれた。
といっても、篤はビール。私もと言ったが弱いんだから飲むのは次の日が休みの時と拒否されノンアルコールだ。
適当に頼んでみたおつまみなどは本当に美味しそうで、また味も格別に美味しくオススメなだけあった。



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