第4話   語られる力

それまで黙って聞いていたシカマルが顔をしかめてアスマに問うた。
「あ、いや……。」
アスマは困ったように言葉を濁した。
「私に気を遣う必要はないですよ。」
その言葉にアスマは弾かれたように顔を上げると、由良は真っ直ぐアスマを見つめていた。
「私が術の話をしたのは、
このメンバーなら話しても良いと思ったのが理由の1つ。
もう1つは、術者としては特に存在を隠していないからです。」
「由良、それは…。」
「調べれば解ると思いますよ。
呪術師という存在について。」
アスマは言葉が出なかった。
その日の夜は男女別に部屋を分けて休むことになった。
シカマルはアスマに思いきって聞いてみることにした。
「由良をどうするつもりなんすか?」
「シカマル?」チョウジはシカマルの問いに首を傾げた。
アスマは男2人に問うた。
「お前らは由良の話をどう思った?」
シカマルとチョウジは顔を見合わせた。
「こんなことを言うのは担当上忍としては情けない話だが、
由良の話は信じがたい話だ。」
「里のためには由良を排除すべき…
そう考えてるってことっすか?」
「シカマル…。」
「正直、俺も由良の話は信じらんねーって思いました。
でも俺が信じらんねーのは由良の術が忍術じゃないって言う話っすよ。
由良が『そういう術』を持ってる俺たち10班の
仲間だってのは変わらないんじゃないんすか?」
「シカマル…そうだな…。」
アスマは目を閉じて何かを噛み締めるように
言葉を飲み込んだ。



その頃、女子メンバー2人も同じように話をしていた。
というよりも、いのが由良に質問攻めだった。
「じゃ、この人形は佐保姫って言うのね。」
由良は頷いて春の女神の名前が由来なのだと説明した。
「へぇ〜、じゃ他にも人形があるの?」
「この子と対になる竜田姫っていう子がいる。」
「対?」いのは首を傾げた。
「元々2対で1つの人形。この子は片割れ。
この子の性質上いつも抱えているようにしている。」
「性質って?」




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