赤兎 - 春風
青天霹靂

その頃─……


「ギャアァァァァ!」

薄暗い路地裏に、惨憺たる浪士の断末魔の叫びが響き渡る。丁度##NAME1##は、四人目の浪士を殺していた。


「お、己ぇぇぇっ!」
「お前、腰が引けてんぞ?アンタ達、すっげぇ強くて偉い攘夷浪士サマなんだろ?でも、その割には随分と情けねぇ無様な姿だな」


残り一人となった浪士は、気が狂ったように刀を振り回した。##NAME1##はその刃を、滑らかな動きでいとも簡単に避ける。

そして─……


「じゃあな。またいつかあの世でね」


ブシャァァァ


──##NAME1##の手が、浪士の体を上半身下半身と真っ二つに切り裂いた。浪士は声を発することもなく、その場に倒れ込んだ。


しかしこれだけの人間を殺しても##NAME1##は、やはり無表情である。その様子はまるで、感情を持たない人形のような印象を抱かせた。


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「隊長、こっちです!」


沖田らは大通りを全速力で走り、やっと路地裏に足を踏み入れた。そこで彼らは思わず足を止めた。


「…血生臭ェ……」
「これは…強烈ですね……」

職業柄、沖田も山崎の両者とも長年多くの血塗れた修羅場に足を運んでいる。しかし、その沖田でさえもが不審に思う程に、今日のこの目の前に広がる惨劇はかなりのものであったのだ。

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春風