「いてて…」
「痛いのは当たり前だよ!あんな巨体を蹴ったんだから!!!ヒビが悪化してないのが不思議なほどだよ!!」
4回戦のコンバットの準備の間、アスカは足の治療をしながらチョッパーに怒られていた。
コンバットとは直径100メートルの円の中が戦場になり、武器・兵器など円内の武器は何でも使用可能。
しかし、円の外の人間が手を出すことを禁じ、相手を円の外に出せば優勝だという。
"偶然"選ばれたのはフォクシー海賊船なのだが、大砲が不自然に止まったところを見ると不正らしいがもう突っ込む気にもなれなかった。
出店やらコンサートやらが始まり海賊たちは楽しんでおり、その間主役であるルフィとフォクシーがセコンドと共に準備していた。
≪ライン設置完了!!お待たせ致しましたァ!!本日のメ〜〜〜インイベント!!『コンバット』ま〜〜もなくゴングだよ〜〜!!≫
「ナミさん!ロビンちゃん!アスカちゃん!お姉さま〜!!席取ったよ〜!!」
復活したサンジが包帯だらけで女性陣の数だけジュースを買い席に案内する。
その空は暗く、その黒い煙にルフィとフォクシーの手配書がデカデカと出ていた。
≪さ〜〜て!今回の対戦はこの二人!!計らずも船長対決〜〜!!まずは来るもの拒まず!!「コンバット」無敗伝説920勝!!全ての勝負に勝つ男!!フォックスヘッドのレフトコーナーより入場!≫
「オヤビーン!!」
≪我らがオヤビン!!銀ギツネのフォクシー!!≫
「オヤビン!!瞬殺で頼むぜ〜!!」
「瞬殺でやられろ狐〜〜〜!!!!」
「なじられた…!!」
「オヤビーーーーーーン!!!」
愛しの姉を狙ったのがよっぽど気に触ったのかアスカは周りの声に負けない声を出し、フォクシーを落ち込ませる。
そんなアスカに呆れながらもサンジだけは『非情なアスカちゃんもステキだ!!』といつものように惚れ直していた。
≪さァ!そして対するは"東の海"出身!!少数派海賊団のリーダー!!懸賞金一億ベリーの男!!ライトコーナーより入場!≫
「おめェーも頑張れーーー!!」
≪通称"麦わら"モンキー・D・ルフィ〜〜!!≫
「うがー!!」
姿を現したのはルフィだったが、アフロ被ってていた。
「誰だよ、あれ」
「おぉー!ルフィ、カッコイイ〜!!」
「きゃ〜!!ルー君〜〜!!!カッコイイわよ〜〜〜!!!」
「「え゙…」」
いままで黙って試合を見ていたミコトが頬に両手を当てて頬を染めてルフィを見上げていた。
その豹変についミコトを凝視してしまう。
≪さ〜〜!!待ちに待ったメインイベント!!両選手がバトルフィールドに足を踏み入れたよ!!≫
「ワキを締めていけ!そして見せてやれ!!黄金の右!!」
「オウ!早くゴング鳴らせ!!」
「オイオイ、やるじゃねェか!なんて野性的なスタイルだ!!敵ながら天晴れだぜ!!」
アフロなルフィはシュ、シュ、と素振りし、ルフィの格好を見たフォクシーは首を鳴らしながら敵のルフィを褒める。
「…ウソップがセコンドについたのが間違いだろう」
「やるなぁ!!ブラザー魂が燃えたぎっている」
「まじめにやってほしいわ……」
「ウフフ素敵じゃない」
「ルー君はなにしても様になるわね!」
「そうですね!お姉さま!!!」
ルフィの格好を見てチョッパーとミコト以外は呆れていた。
アスカはミコトしか目にいっていなかった。
セコンドはもう用はないとさっさと引っ込まれ、試合は始まる。
≪さて今回の舞台は偶然にも我らの船、セクシーフォクシー号!甲板も内部もその全てがバトルフィールドになってしまったよ〜〜っ!!直径100メートルの円から放り出されるのは一体どっちだ!!?時間は無制限!!一本勝負!!「コンバット」ォ〜〜!!≫
「うお〜〜〜〜!!」
「!、え…何!?」
「客席が…上がってく……!!」
今まで客席が船より下にあり、見上げても見えなかったがゴゴゴ、という音をしながら客席が上がっていく。
するとルフィ達の姿も見えるようになり観客はよりいっそう盛り上がる。
「頼むぜ〜!オヤビーン!!」
「コラァ麦わら!!ナイスファッショ…!!……ノされちまえぇ!!」
「ルフィ!勝て!!とにかく勝て!!」
「ビームに気をつけるのよ!!ビーム!!」
「ルフィー!!お姉さまの前で無様な姿を見せたら海に捨てるわよー!!!」
「ルー君!頑張って〜!」
いつの間に旗を作ったか分からないがルフィの似顔絵が描かれている可愛らしい旗を持ちながらミコトはルフィを応援する。
若干アスカが恐ろしいことを言っているがもはや周りはスルーしていた。
≪さァさァさァ!!会場を熱気が包み込むよっ!!仲間を奪るか奪られるか!!もう後がないっ!!デービーバックファイト最終戦!!"銀ギツネのフォクシー"VS"麦わらのルフィ"!!両海賊団主力対決にその全ての命運がかかるっ!――そして今…!!決戦のゴング〜〜ッ!!!≫
カァーン!とゴングが鳴り響、両者動いた。
「いくぜィ!!」
「おう!!ゴムゴムの…」
ルフィが"ゴムゴムの銃"を放つが、フォクシーが素早く避け"ノロノロビーム"を伸びるルフィの腕に放った。
「うわ…っ!!!」
「フェッフェッフェ!」
「手の先だけノロくなった!!」
ビームを当たったルフィの手はゆっくりと伸びていく。
「格好だけだな!強そうなのは!!!」
「何をォ!?」
必死に戻そうとしてもノロノロビームを浴びた腕はゆっくり動くだけでルフィの元には戻ってこず逆に身体が腕に引き寄せられるように戻ってしまい、ルフィはフォクシーの目の前に移動してしまう。
「"ノーローノーロー…"」
「!? 危ねェっ!!」
「
うそでした」
「ええ!?」
ルフィは素直にビームを避けようと上に避けようと飛び上がるが、フォクシーの罠にかかりノロノロビームを全身に浴びてしまった。
「フィ!!」
「だから言ったのに気をつけなさいって!」
「ふふっ」
「ルフィったらなにやってんの!」
慌てだすウソップ達を余所にミコトは笑いをもらし、アスカは溜息をつくなど余裕を見せていた。
「しぃ〜〜〜まあぁ〜〜〜っっ〜〜たあぁ〜〜〜…」
喋り方までノロく、そして動きもノロくなり宙に浮いていた。
「…浮いてるぞ……落下までスローになるのか…」
「ルフィすげェー!!」
チョッパーが感動しているとノロノロと落ちていくルフィの腹に乗り、フォクシーは"九尾ラッシュ"をルフィの顔面に何度も打ち付ける。
しかし、見た目的には何もダメージを受けてはいないように見える。
「…なんだ!?ビクともしねェ!!」
「いや違う。反応までノロイだけだ」
ゾロの言うとおり、ルフィは段々と頬がぐにっと頬がへこんできていた。
「フェーフェッフェッフェ!挨拶がわりだ!どうせパンチそのものはさして効いてねェ…それぐらい分かってるぜ、ゴム人間!!……3、2、1…30秒だ」
フォクシーのカウントどうりルフィは30秒経ち、それまでの攻撃が一気にルフィを襲う。
その衝撃にルフィは船から投げ飛ばされてしまうが何とか手を伸ばし船に戻ってこれた。
「くそーーっ!!思った以上に厄介だなノロノロビーム!!やたらとのびねェ方がよさそうだぞ…」
グローブで顔を擦りながらルフィはボソッと『ビームっていいな』と呟き、隠れたであろう姿無きフォクシーを探しに行くが横にあった狐の耳を殴って吹き飛ばす。
「畜生ォ!!もうくらわねぇからな!!出で来い!割れ頭ァ!!」
≪おお〜〜っ!!ついに始まった最終決戦『コンバット』!!まずはオヤビンの怒涛の攻撃!!手も足も出ない麦わら〜〜!!八つ当たりで耳を壊さないで下さい!≫
先端の狐から降りると待っていたのはフォクシーではなく、ゆっくりと宙に浮く矢の刃だった。
矢の刃はすでに30秒を過ぎているのかルフィが降りてきた瞬間元に戻りルフィに襲い掛かる。
「フェッフェッフェ!ようこそおれの船へ…!!」
「あ!あんなとこに!!待てー!!!」
矢を避けて現れたのは砲弾に乗っているフォクシー。
ルフィはフォクシーが乗っている砲弾にノロノロビームしていると気付き自分も乗ろうとしたが…
「あぁ、その辺のは…直に30秒だ、やめとけ」
「え!!」
ルフィが乗ろうとしたがその砲弾は急に加速し、足場がなくなったルフィは咄嗟に上にあった砲弾を掴む。
「ああ、それもだ」
「え!?…うわ!!」
ルフィは掴んだまま砲弾と共に船にぶつかり爆発に巻き込まれる。
フォクシーは30秒前に砲弾から降り、起き上がるルフィに"ノロノロフォクシー顔爆弾"を発砲し、フォクシーの顔がいくつもルフィに向かってくる。
その砲弾(?)はルフィとウソップが買ったバッチにそっくりだったが、砲弾の中にフォクシーが混じっていたため見抜けなかったルフィは強化されたグローブで殴られ、30秒後の砲弾を食らってしまった。
その場に爆発音が響き、火薬の匂いが鼻をかすめる。
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