ウソップが船から降り、ルフィにメリー号をかけて決闘を申し込み、それを受けてから…ルフィは男部屋に閉じこもっていた。
「なによ!もう!!!こんなバカなことやめてよ!!!」
ナミはまだウソップが仲間を辞めた事に関して納得していないし、決闘もまた然り。
だからルフィを説得しようとしていた。
「なんで仲間同士で決闘なんてしなきゃいけないの!?もう少し時間をおけばお互い頭も冷えるでしょ!?ウソップも急な話でカッとなってただけよっ!!」
「…………」
ナミは何とか決闘をやめさせようとルフィに言うが、ルフィは煙たそうな顔を向けるだけで、ナミの小言から逃げるように麦わら帽子を顔に被ってしまう。
「こうなったら引き返せねェよ」
「そんな事ない!あんたが謝ってそしてもう一回話し合えばいいじゃない!!」
「……だから…もうムリだって………カッとなった勢いで命賭けるほどウソップはバカじゃない…また話し合って変わるぐらいの意見ならこんな事にゃならねェよ……分かったらあっち行け!」
「…ルフィ……」
「ナミ」
「!、アスカ…」
今度はナミとも口論になりかけ、ルフィはもうこれ以上話する気はないとナミを追い払おうとする。
聞く耳を持たないルフィにナミはまた何か言いかけた時…アスカが上から降りてきた。
ナミはアスカも説得してくれると淡い期待を持った。
しかしアスカはナミの期待とは裏腹に上を指さすだけだった。
ナミは上を指さすアスカに釣られて顔を上げた後、怪訝とした目をアスカに向ける。
「上、ゾロとサンジが喧嘩してる。」
「…………分かったわ…知らせてくれてありがとう」
どうやら上は上でゾロとサンジが喧嘩を始めたようで、チョッパーはウソップを診に今はおらずナミを呼びに来たらしい。
それにルフィの性格上決めたことを曲げるつもりはないと知っているからナミをルフィから遠ざけるという意味も持っているのだろう。
ナミは後ろ髪を引かれる思いで上へ上がっていった。
「……………」
「……………」
ナミが去った後もルフィとアスカの間に会話もなく、アスカは麦わら帽子を顔に被せふて寝しているようにしか見えない幼馴染に肩をすくめ、ルフィのハンモックに近づく。
ナミより背が低いアスカはつま先で立ち、腕をハンモックにかけてルフィを覗き込む。
「チョッパー、ウソップ診に行っちゃったけど」
「……そうか」
「…もっといい説得の仕方、あったんじゃないの」
「…………」
チョッパーが先ほど船を降りてウソップの元へと行ってしまった。
船医として当たり前の行動だが、本来船長の許可なくては許されない行為である。
それでも許しているのは今…麦わら海賊団が解散の危機だからだろう。
いつものチョッパーなら仲間以外では必ずルフィに許可を得てから治療を行うから、ルフィに何も言わず船を降りてウソップのもとに行ってしまったチョッパーの背を見送っていると余計に麦わら海賊団の存続の危機を実感させられる。
アスカは説得の仕方など余計なお世話だし、今更言っても遅く、じゃあ自分は上手くできるのか、と自分で自分の言葉に言い返していた。
それでもルフィは何も言わず、何も言わないルフィにアスカはルフィの顔に被っている麦わら帽子のツバを指で少し持ち上げる。
影で少し暗いが麦わら帽子の向こうに見えるルフィとアスカの目と目が合う。
「決闘、本当に受けるの?」
「……ああ」
表情変わらず、ルフィの顔は険しかった。
その表情とその言葉にアスカは『そう』とだけ答え、麦わら帽子から手を滑るように引いた。
#mtr53#
ごめんなさい、飛ばします。
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