ルフィが大声を出してしまったためバレたアスカとルフィは、当然ながらエースとサボに捕まってしまった。
「エースお前毎日こんなとこまで来てたんだなァ!」
「だまれ」
ルフィとアスカはエースとサボに捕まり、木にくくりつけられてしまう。
しかし相変わらずルフィは笑ってエースに話しかけるのだが、エースに一言で切られてしまい、アスカは捕まったことにげんなりとしていた。
「コイツかよ…お前の言ってたルフィって奴」
「とうとうここまでついて来やがったのか…人が通れるような道は通ってねェのに…」
「じゃぁコイツは?」
エースはついてくるルフィにわざと獣道や危ない獣たちがいる場所を通っていたらしいのだが、まさかいつか諦めると思っていたルフィ達がここまで来たことにエースは驚いた。
サボが『はぁ』、と重い溜息をついてルフィを睨むエースにアスカを指差すが、エースとアスカは接点もないため、エースは首を傾げる。
「さァな…コイツのオマケみたいなもんだろ?いつもコイツの後追いかけてるし。」
「コイツはアスカって言うんだ!お前エースの友達か?お前も友達になろう!」
「だまれ。…だからお前もここに住めってのに!!毎日の往復"山道修業"がアダになったな!どうする」
「秘密を知られた………放っといたら人に喋るぞ、コイツ…
殺そう」
「
よし、そうしよう」
「えっ」
「えーーーーーーっ!!!?」
エースの中ではアスカはルフィのオマケとしか認識されておらず、顔は覚えてはいたが名前は知らなかったようで、首を傾げるエースにルフィがアスカに代わって答える。
だが、二人の『殺す』という言葉に呑気にニコニコと笑っていたルフィも、冷静であったアスカもぎょっとさせた。
声を大にするルフィにサボが慌ててルフィの口を塞ごうとするが、殺されるかもしれないルフィは口を塞がれる前に更に声を荒げ騒ぎ立てる。
「バカ!静かにしろ!」
「殺されるとは思わなかった〜〜〜!!!助けてくれ〜〜!!死にたくねェよ〜〜〜!!!!」
「サボ!さっさと殺れ!!」
「何言ってんだお前が殺れよ!!!」
「おれは人なんて殺したことねェよ!」
「おれだってねェよ!やり方わかんねェ!」
「助けてくれ〜〜〜〜!!!!」
「「うるせぇ〜〜〜〜!!!!」」
相談して結果が殺すという事で落ち着いたのだが二人は金品を盗んでも人は殺したことがないため、お互い殺しの役を譲り合う。
そんな二人に隣で泣き叫ぶルフィの声を聞きながらアスカは『そんなんでよく海賊になろうとおもったなァ…』と冷静にそう思った。
しかし、ルフィの声に誰かが気づいたのか、足音と声が4人の耳に届いた。
「森の中から声が聞こえたぞ!!子供の声だ…」
「――!?、しまった!誰が来るぞ!!」
「とりあえずこいつらの縄を解け!!ここから離れねェと宝が見つかっちまう!!」
複数の足音が近づいてきたのを聞き、エースとサボは慌ててルフィとアスカの縄を解き草むらに隠れる。
アスカもエースとサボの後に続き草むらに隠れた時、丁度その足音の人物達が到着した。
「ここらじゃ、有名なガキだ。"エースとサボ"…お前らから金を奪ったのは…その"エース"で間違いねェんだな!!」
現れたのは大柄の男。
その男の周りには部下らしき男を侍らしながら現れ、その一人の傷だらけの男を睨みつけながら聞く。
「はい…情けねェ話です、油断しました…」
「呆れたガキだぜ…ウチの海賊団の金に手ェつけるとは…!!これがブルージャム船長の耳に入ったらおれもおめェらも命はねェぞ!」
草むらに隠れていたエースとサボは大柄の男を見て目を丸くした。
(しまった!あのチンピラ、ブルージャムんとこの運び屋だったのか。やべェ金に手ェ出しちまった)
(本物の刀持ってんぞ!!手下のポルシェーミだ。あいつ、イカレてんだ!!知ってるか!?戦って敗けた奴は生きたまま"頭の皮"を剥がされるんだ!!)
(なにそれ怖い)
どうやら大柄の男は有名らしく、サボとエースは大柄の男の顔を見てすぐに名前が出た。
サボの"頭の皮を剥がされる"という言葉に感情ない声で呟くも、一応彼女はそれなりに怯えております。
すると不意に人数が足りない事をサボが気づいた。
両脇を見ればエースとアスカがいるんだが…ルフィがいないのだ。
「あれ?アイツは…?」
慌てていたから離れた場所で隠れていたのかと思えば、探し人であるルフィの声が三人の耳に届く。
しかもその声の主は…
「放せー!コンニャロー!!!」
((何で捕まってんだよーーー!!!))
(…!)
何故かポルシェーミに捕まっていたのだ。
サボとエースは何故か捕まっているルフィに心の中で声を揃えて突っ込んだ。
アスカはポルシェーミに捕まるルフィを見て目を丸くさせる。
「助けてくれ〜!!エース!」
「「!!!」」
ポルシェーミがいることも、捕まった事も危険な状況だというのに更にエースに助けを求め叫ばれてしまい、ルフィとエースが繋がっている事がバレてしまった。
思わずエースもサボも身体を小さくし身を隠すが、内心2人は焦っていた。
(あのバカ!おれの名前を…!!)
「エースって言ったか、今……お前エースを知ってんのか…?」
「友達だ!!あ…でもさっきおれ殺されかけた…」
勝手に友達認定されたエースはその事に関しては今の状況から突っ込む気にもならず、ペラペラと喋るルフィに焦りを通り越して宝を取られるのではないかと恐怖した。
「一応聞くが…今日エースの奴がおれ達の金を奪って逃げたってんだよ。どこにあるか知らねェよな?」
こんな子供が知っているとは思っていないが、ここでは子供も大人も関係なく扱われる。
女ならば売りに出されるし、男なら肉体労働として働かされる。
それが大人だろうが子供だろうが関係ない。
ルフィに問うポルシェーミに2人はゴクリと喉を鳴らした。
(やべェ、全部宝持ってかれちまう!!)
(喋るんじゃねェぞ、あのバカ!)
ルフィだけが友達認定しているため、まだ2人のルフィへの信頼はゼロである。
確かな宝の場所は知らないだろうが、会話ぐらい聞いていたはずだ。
何かしら知っているルフィに2人は焦るが、ルフィは…
「し…し…知らねェ」
…と、バレバレの嘘で答える。
ひゅーひゅーと上手いのか下手なのか分からない適当な口笛を吹きながら答えるルフィの下手な嘘のつき方に流石に驚くポルシェーミだったが、視界の端に何かが見え反射的にそれを掴む。
反射的に掴んだそれとは…――アスカだった。
アスカは足をウサギにしポルシェーミの隙を狙ったのだ。
だが経験値から言うとポルシェーミの方が上だったために捕まってしまった。
「あ、あいつ!!」
「いつのまに…!!」
隣にいたはずのアスカがいつの間にかポルシェーミに捕まっているのを見て2人は驚いたのと同時に2人も捕まってしまった事に焦りばかりを積もらせた。
「ルフィを放せ!!!」
アスカのウサウサの実は能力を使うと必ずウサギの耳としっぽが現れる。
ぴょこんとアスカの髪から覗くウサギの耳としっぽを出しながらキッと睨んでも怖くないどころか癒されるだろう。
そのため睨まれているポルシェーミは威勢のいいウサギに笑っていた。
「放せ、か…お前も捕まってんだぞ?助けに来て自分が捕まってりゃァ世話ないよなァ?」
「うるさい!黙れ!ルフィを放せ!!!」
「勝気な小娘だな……まぁいい。お前ら、知らないんだな?」
「あ、あぁ!知らねェよ!!だからアスカを放せよ!!!」
当然、アスカに聞いても知らないという言葉ばかりが出る。
アスカが捕まりルフィもアスカを放すよう声を上げ、そんな2人にポルシェーミは馬鹿にした笑いを零す。
「麗しき絆だな…くくっ、知らねェなら仕方ねェ…思い出させてやるから安心しろ…!!!」
「何だ!!おい!放せよ!!」
「どこ連れてく気!?知らないって言ってるじゃん!!!」
ルフィのあの反応から何かしら知っていると見たポルシェーミは、二人の足を掴んだままそのまま部下を連れてどこかへ向かおうと森に背を向けた。
2人は必死に放せというが、当然この場合の強者はポルシェーミである。
2人の訴えは無視され、エースとサボの目の前で2人は森から姿を消す。
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