能力者のアスカは海に入ればただ沈むだけ。
アスカは息ができない苦しさよりも、視界が青いその光景に目を奪われていた。
(海の中って、きれいなんだなァ…)
苦しさがないと言えば嘘になる。
息ができないという事は意外にも苦しくて辛い。
でも、何よりも今は初めて入った海の中に魅了されていた。
今、見ているこの太陽の光で輝く海の中が自分が死ぬ最後に見た光景。
アスカはそれも悪くはないと思った。
そして、ついに気を失いかけたその時…
「「―――――ッ!!!」」
アスカの海一色だった視界に、突然二人の人影が現れた。
その影たちが自分に手を伸ばしているのを最後に、アスカは目の前が真っ暗になった。
「―!」
声が聞こえる
「――!!」
誰…ルフィ?
「――――、―」
また泣いてるの
「アスカーーーーーー!!!!」
ごめん、
ごめんねルフィ
私…もう…
―――生きたくないの
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