(21 / 293) ラビットガール (21)

能力者のアスカは海に入ればただ沈むだけ。
アスカは息ができない苦しさよりも、視界が青いその光景に目を奪われていた。


(海の中って、きれいなんだなァ…)


苦しさがないと言えば嘘になる。
息ができないという事は意外にも苦しくて辛い。
でも、何よりも今は初めて入った海の中に魅了されていた。
今、見ているこの太陽の光で輝く海の中が自分が死ぬ最後に見た光景。
アスカはそれも悪くはないと思った。


そして、ついに気を失いかけたその時…


「「―――――ッ!!!」」


アスカの海一色だった視界に、突然二人の人影が現れた。
その影たちが自分に手を伸ばしているのを最後に、アスカは目の前が真っ暗になった。











声が聞こえる







誰…ルフィ?







また泣いてるの



アスカ


ごめん、


ごめんねルフィ


私…もう…


―――生きたくないの

21 / 293
| top | back |
しおりを挟む