アスカに逆さで地面に叩きつけられたオーズはアスカではなく一味全員に怒鳴り散らす。
「お前らコノヤロ〜!!もう怒った!ブッ飛ばしてやるっ!!!!おめェら覚悟しろよ!全員ぺちゃんこにしてやる!!骨も残らねェと思えェ!ウオオオオオオ!!!!」
「うわあ!!めちゃめちゃ怒ってるぞあいつ!ってかなんでおれ等が怒られてんの!?」
「来るぞ!」
ゴオオ、と風に吹かれ、報復するために向かってくるであろうオーズに構える。
しかし立ち上がろうとするも地面にツノが刺さって抜けなくなってしまった。
「抜けねェっ!ツノが……しまったツノが思いっきり地面に……!」
「あァ 抜けねェのか…」
「あーあー…」
「思いっきり叩きつけたからね……あ〜!スッキリした!」
アスカは本当にスッキリしたのか輝かしい笑顔だった。
ツノが抜けないと知り、ゾロ達はあくどい表情を浮かべ一斉攻撃を繰り出す。
「あ……あ゙ァあああああ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」
一味の総攻撃にオーズは悲鳴を上げ、それを森に居るゾンビ達が聞き耳を疑っていた。
「どうもオーズの悲鳴に聞こえるが…」
「だからそんな事あり得ねェって!!」
そう言いながらゾンビ達は体を震わせ唖然とする。
「いい加減にしろォ〜〜〜〜〜〜!!!」
「撤収っ!!!」
オーズが総攻撃に怒り瓦礫から脱出し腕を上げる。
ウソップの掛け声に一斉にゾロ達がオーズから離れる。
「ハァ…ハァ…鬼みてェな奴らだ…!」
「チッ!こんな事ぐらいでキレやがって…」
「おい!アスカ!!ナミはどうした!?来なかったのか?」
アスカは着地しながら悪態つくとウソップに聞かれ足や手を元に戻しながら答える。
「助けに来てくれたけどなんか財宝を求めて別れた」
「相変わらずだな…」
呆れながら次の作戦へ移動するためウソップとチョッパーは息を吸う。
「うおーー!見ろ!大量の肉が!あそこ!!」
「うわー!うまそ〜〜っ!!」
「!」
ウソップ達が気をそらしている隙にゾロとフランキーがオーズの足を叩き膝をつかせる。
「ヒザつきはダウンでいいのか?」
「ルールがあっても守ってくれねェと思うぜ…」
「よっしゃー!決まったぜ!"膝カックン"!」
「屈辱だ……!」
オーズは膝を突き悔しがる。
そんな姿のオーズを見てフランキーは笑い声を上げる。
「負けてねェぞ!うははは!麦わらがモリアをぶっ飛ばすまでの辛抱だ!早く影を抜けー麦わら〜!!」
「何でそれを待たなきゃいけねェ…倒しゃいいだろ」
「おいおい!!おれ達ァこの化け物が麦わらの邪魔しねェ様に足止めしてんだろ!お前アレ倒す気なのか!?」
「肉はねェし…ヒザもつかされた…なぜかあの女には逆らえねェし…」
屈辱的なことばかりのオーズをよそにゾロが刀を構えオーズを見上げる。
「売られたケンカは買うまでだ」
「巨体の上にゾンビだぞ!浄化以外に手はねェ!!」
「そうだゾロ!時間を稼げ!!」
「ふふ」
「いやなら逃げてろ…おれもルフィを待つ気はねェぞ!」
ゾロだけではなく、サンジもロビンもアスカもその気なのかそれぞれ構える。
オーズは拳を握り、ゾロに向ける。
「恐竜が踏んでも1ミリも曲がらねェって"硬さ"こそが黒刀の特性と聞く…せっかく手に入れたこの"大業物"『秋水』の力試すにゃあ絶好の機会だ」
「待てー!!ルフィがモリアを倒してくれるから!!」
「さァ来い!おれが相手だ!!」
「わかった!うおおーーっ!!!」
ウソップを無視しオーズへ構え、オーズは素直にゾロへ拳を向ける。
ゾロはそれを避けると新しい刀をじっくり見つめる。
「改めて比べると先代『雪走』よりずいぶん重いな……黒刀『秋水』…!」
「おい!ゾロ避けろーー!!」
「この重みなら……」
オーズの大きな拳がゾロへ再び向かったとき、ゾロは秋水でオーズの拳をそらす。
そしてそのまま"百八煩悩鳳"を放つ。
その威力は強く3つの斬撃が1つに重なる。
「こんにゃろ!踏み潰してやるーっ!!」
オーズはゾロの攻撃を避け、足で踏み潰そうとウソップ達のいる場で足踏みしはじめる。
「おいゾロ!ムリすんな!だってお前万が一…!こいつを倒せても戻って来んのはルフィの影一つだけだ!!お前とサンジの影はどこにいるかもわからねェんだぞ!でもルフィがモリアを倒せば全員の影が一気に返って来るんだ!!死にもしねェ巨体ゾンビにわざわざケガさせられる事ねェ!ここはルフィを信じて"足止め"に徹しよう!!」
「充分信じちゃいるがルフィにも苦手なモンはあるだろ!」
「!」
「"ダマシ"だ…!"透明人間"・"霊体人間"・"影の支配者"…そもそも人をおちょくる様な能力者の揃ったこの島で 敵が正々堂々ルフィと対峙してくれるかさえ疑問だ」
「確かに有り得る」
「むう…」
ゾロの言葉に反論も出来るはずなく、フランキーが唸る。
「ルフィがスカされて朝がきたらあいつもおれもコックも3人共まともに戦えなくなる!だったら夜明けまでにルフィ一人だけでも正常に戻しときゃあ後は何とかなんだろ!!」
「夜明けまでもう30分もねェだろうが…これだけ霧の深い海だ…朝日の届く場所は限られてる…!」
「とうとう朝か"霧"が唯一の救いだな…夜明け前にして…正直…やっと消滅への危機感も出てきた…」
空を見上げると霧にかくれながらもうっすらと明るい。
すると突然島全体が揺れだし、徐々に霧が晴れてきた。
その原因はオーズが適当に舵を取ったせいでもあり、船は"魔の三角地帯"を抜けてしまった。
「最悪だ…!一縷の希望が深い霧だったってのに…!!」
「一体誰の策略でこのタイミングで霧が晴れるんだ!!これじゃ朝日はストレートに射してきちまう!」
「キシシシシ…!図らずも清々しい夜空…もう夜明けも近いが…ぐずぐずしてていいのか?貴様ら…」
空を見上げていると男にしては高い声が一味の耳に届く。
それにいち早く気付いたのはウソップで、ウソップはオーズの腹部を指差して顔を青くしていた。
「モ…モリア!!モリアだ!!何でここに!?ルフィは!?」
「おい待てウソップ!モリアがどこにいるってんだよ!!」
「いるじゃねェか!!あそこ見ろ!腹だ!オーズの腹ん中!」
「腹の中??」
「い…いた!じゃルフィは!?案の定スカされたのか…!?」
「あるいは…」
「やられやしねェよ!ルフィは!!」
ウソップの指差す方へ目をやるとそこにはオーズの腹の中で座っているモリアが笑ってこちらを見下ろしていた。
それにオーズも気付き、己の腹を見てコクピットだと喜んでいた。
「おおー!コクピット!!何だ?おれの腹コクピットなのか!?」
「キシシシシ!」
「すっげーイカス!おれロボみてェじゃん!!!テンション上がるなー!!」
「キシシシ!さァお前ら!おれと戦うチャンスをやろう!!おれを倒せば全ての影を解放できる…全員でかかって来い!!ただしオーズを倒さねばこのおれは引きずり出せねェがな…!」
モリアは腕を組みながらバカにしたように笑い、一味を挑発する。
「あのヤロー!汚ェぞ!!」
「モリアを倒さなきゃオーズを浄化できねェのに…そのモリアがオーズの中に入っちまった!!」
「かえってスッキリしたじゃねェか…標的がよ!」
「やるしかねェ!ウソップ少量でダメだったんなら山程の塩を探して来い!オーズはそれで浄化するしかねェ!おれ達ァできる限りあいつを弱らせておく!!」
「よし!!わかった!確か最初の屋敷に厨房があった!塩くらい大量にあるハズだ!取って来る!!」
ウソップはホグバックの屋敷へ走るが、それに気付いたモリアが入れ知恵し走るウソップへオーズが拳を向ける。
オーズはモリアの命令通りにウソップごと通路を壊してしまう。
「マズイ!モリアが加わる事でオーズに頭脳がついちまった!!」
「ウソップ返事しろーーーーー!!!」
「ご無事ですっ!」
瓦礫の下に居るであろうウソップの名を呼ぶが返事がない。
背後に誰かが着地し、振り返るとウソップを担ぎ、何かの袋を手にするブルックが立っていた。
「遅くなって申し訳ありません!大量に塩が必要かと思い集めていました!!!
「「「ブルック!!」」」
「うお、人骨!いつの間に…」
船で別れて以来のブルックにアスカは目を丸くする。
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