オーズが倒れ、被害者達は喜んでいた。
「勝ったわーーーーっ!!!今度こそやってくれた〜〜〜〜〜っ!!!」
「ありがとう!お前ら最高だァ!!」
「やっぱり希望の星だったァ!!!」
「う…!」
「「「え〜〜〜〜〜!!?小っさ!!あんた誰!?何で縮んだの!?」」」
喜んでいた被害者達だったが、目の前のルフィが子供サイズになり驚く。
「痛くねェのに…動かねェ……!」
「まだ意識がある…骨が粉砕してもまだ消滅できないなんてどこまで生命をバカにした能力なんだ……!」
倒され仰向きになっているオーズはまだ意識があり、船医であるチョッパーが命を弄ぶようなモリアの能力に眉をひそめる。
しかし、朝日が昇っているのに気付き焦り始める。
「チョッパー」
「あ!アスカ!!朝日が…!」
「分かってる…急ごう」
「うん!!」
舵を降ろしたアスカが飛んでチョッパーの前に着地し、今度はチョッパーを抱いて下まで一気に下りる。
着地するとアスカ達が言う前にウソップがルフィに言っていた所だった。
「おいルフィ!!早くお前らの影を取り戻せ!!喜んでる場合か!てめェら全員消滅しちまうぞ!!」
「影…そうだ!!急がにゃあ!!!」
「さァモリアを叩き起こして影を返して貰うのよ!!朝日はもうそこまで来てる!!!」
「起こすにゃ及ばねェ………!!」
ウソップの言葉に我に返った被害者達は急いでモリアを起こしに行こうと駆け寄るもモリアは立ち上がりオーズの中かから出てルフィ達を睨み、見下ろしていた。
「め…目を覚ましたなら丁度いいわ!!さァ…!…む…麦わら達にまたブチのめされたくなかったら私達の影を全部解放しなさい!!!」
「そうだ 返せコノヤロー!!」
ローラ達の言葉にモリアは笑う。
「キシシ…!!ガキのケンカじゃあるめェし……!!本物の海賊には"死"さえ脅しにならねェ!!おめェら"森の負け犬"共が関わっていたとは…麦わらの過剰なパワーアップの謎が解けた…!このおれのカゲの能力を利用するとは……忌々しい!!」
「う…!うっさいわよ!!影返しなさいよ!!!」
モリアの睨みに怯えながらもローラは負けじと強気にでる。
だがモリアはそんなローラを無視し、まだ縮んでいるルフィに目を移す。
「"麦わら"ァ!てめェよくもおれのスリラーバークをこうもメチャクチャにしてくれやがったな……!!」
「お前がおれ達の航海を邪魔するからだろ!!日が差す前に早く影を返せ!」
「航海を続けてもてめェらの力量じゃ死ぬだけだ…"新世界"には遠く及ばねェ…!なかなか筋のいい部下も揃ってる様だが全て失う!なぜだかわかるか?」
モリアの言葉にルフィは首を傾げる。
そんなルフィに被害者達は慌てたように太陽が昇って明るくなる空を指差すもモリアは話を続ける。
「おい!麦わら!!喋ってる時間なんてねェよ!見ろ空を!!こんなに明るんできた…!早く影を取り返してくれっ!」
「おれは体験から答えを出した…大きく名を馳せた有能な部下達をなぜおれは失ったのか…!仲間なんざ生きてるから失うんだ!!全員が始めから死んでいるゾンビならば何も失う物はねェ!ゾンビなら不死身で!浄化しても代えのきく無限の兵士!!」
「「「!!」」」
モリアはオーズの腹の上に載りながら足元にいくつもの黒い者を伸ばし、森へ、建物へと伸ばしていく。
「おれはこの死者の軍団で再び海賊王の座を狙う!!!てめェらは影でおれの部下になる事を幸せに思え!!!!」
モリアの影は森や建物の中にいるゾンビに引っ付きスリラーバーク内の全ての影を自分の体に取り込む。
「麦わらァ…!!」
「!」
「おめェが取り込んだ影は…100体ってとこか……!!ならばおれは200……300…600…700…!!キシ!キシシシシ…!!!1000体だ………!!!!」
「!!?」
全ての影を取り込んだモリアは巨大化し、ルフィ達を見下ろしていた。
巨大化したモリアに被害者達は唖然とし、恐怖に声を上げる。
「うわあァア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「ウソだ……!!!」
「終わった………!何だよありゃあ!!!」
「もうほぼ夜は明けてんだぞ!!」
「100体入れた麦わらが オーズをものともしなかったんだ……その10倍!?」
「やっぱり能力者本人だと容量がケタ違いなのか!!?もうダメだ!!」
「オォ…プ……!」
元の体に戻ったルフィは静かに巨大化したモリアを見上げる。
モリアはどこか苦しそうにしてるが腕をあげ振り下ろす。
「オオオオオオオ〜〜!!!」
「おいおいおいおい!!!」
「うわああああ!!!!」
振り下ろしたモリアの腕は地面を割り、マストを傾かせる。
瓦礫が降り注ぐ中、被害者達は瓦礫を避けながら逃げ、朝日が昇り始めたのか逃げ惑う被害者の1人の肩に朝日が当たり煙を立ちのぼらせる。
「うわァ!!ぎゃああ!!消える!体が消える!!助けてくれェ!!!」
「影に入れ!」
「朝日がもれてる!影を通って森へ!!建物の影を出るな!!」
「ローラ船長!何してんすか!!早く!」
「アンタ達お逃げ!!!」
「「「!!?」」」
被害者達が森へ逃げる中、ローラはルフィ達を見つめ、動かなかった。
「何言ってんすか!!船長も同じでしょ!?」
「私は…責任者よ…!この"賭け"のね!見てごらん、アレを!微動だにしないわ……!!」
ローラが指差す先はモリアを見上げるルフィ達。
「あいつらだって影取られてんのに……!」
「まさか…!まだ勝てる気で…!?」
「あいつらがまだ勝機を捨ててないのなら私もここを動かない!!勝手気ままに"希望の星"と期待しといてピンチになったらトンズラじゃあ…私らそこらの虫ケラかなんかだよ!!!」
「しかし!この状況じゃあ…!」
「あんた達は逃げな!船長の私が残れば仁義は通せるあんたらは………命を大事にね」
子分達を逃がそうとするローラの顔に朝日が当たり、煙をあげる。
「う"っ!」
「うわあ!!ローラ船長!!そこ…!光がもれてる!!早く影へ!!」
「いいんだよ!人の肩に希望をかけるってのはこういう事さ!!!」
「ローラ船長…!!」
激痛が走りながらも見届けるために立つ続けるローラに子分達は心配し、離れる事はなかった。
「おいみんな!もう時間がねェ!!ちょっと無茶するからよ!その後の事は頼むっ!」
ルフィはモリアを見上げ、体中から煙をたたせる。
「よし任せろ!」
「ブッ飛ばせェ〜!!」
「コリャ暴走に近いな…制御しきれてねェ…」
「怒りと愚かなプライドで自分をはかり損ねたようね…」
「パーン、って破裂して中身出そう」
「嫌な想像させるなよ!!アスカ!!」
アスカの言葉にウソップが顔を青くして腕を擦る。
「悪夢を見たきゃ勝手に見てろ!モリア!!おれはお前に付き合う気はねェ!!!」
ルフィは力を全て使う気でいるため、いつもより気合を入れた。
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