モリアを撃破して一日。
あのままルフィ達もローラ達も中庭で一日眠り、次日の今日。
宴をやるのだと食糧をサニー号から運んでいた。
島中からかき集めるが、約一名人より数百倍食べるゴム人間がいるために足りないのだ。
「腹へったぞサンジ〜〜〜〜!!!」
「チーズでもかじってろ」
「チーズじゃダメだ!おれはチーズじゃ動かねェ!!!」
「お前何でそんなに元気なんだよ!絶対おかし…不思議だ……」
戦った後にしては元気すぎるルフィに今だ不思議がるウソップだが考えるほど答えは出ない。
「じゃあさっさと食事に必要な物を中庭へ運べ。被害者の会の連中、あそこを離れたがらねェだろ…あっちでメシにするんだ」
「悪いわね…何せみんな何年かぶりの太陽が嬉しくて…涙流して日光浴してんのよ…食糧は足りるの?」
「奪られた分が戻って来てる上に更に山程追加されてるんで大丈夫だ」
サンジの言葉にローラは首をかしげる。
「誰の仕業かしら…親切な奴がいるのねー…財宝までこんなに積んでくれるなんて100歩譲ってクリスマスだとしても景気良すぎるわ」
ローラの目線の先には運び出されていた財宝の上に寝転び悦って入るナミがいた。
「幸せ…」
「お!!ガラスのバンド!カッチョイイなーおれ貰い!」
「おいおい!宝に勝手に手を出したら…ね…ねェ?ナミさん?」
「いいわよ、それなら宝石じゃないから」
「あ…そういう事もあんのか…」
「だけどあんたらにはひと欠片もあげないからね!」
「恩人達の船から何も取りゃしないわよ…ナミゾウ」
ナミはローラに指差すもナミゾウという言葉に自分でも首を傾げ、ナミは目を丸くする。
「え?」
「ん?口をついて出ちゃったわ…ナミゾウって誰?そういえば変なのよね…あんたとはなぜか初めて会った気がしなくて…」
「もしかして……ローラ!?」
「そうよ?名前言ったかしら?」
「わーっ!!そうだったの!?ローラ!!また会えて嬉しい!!」
「ロ…ローラって!!ちょっと待て!オイ!!こいつまさかあのイノシシゾンビ…!?」
ナミはローラの影が入っている動物ゾンビと友情を交わした為、感激してローラに抱きつく。
「ん??」
「ふふふ!わかんないわよね?後で教えてあげる!!とりあえずコレ貰って!お礼よ!」
「えェ!!?いいの!?お礼!?」
「「ナミが人に財宝をあげたァ〜〜〜!!!!」」
ナミは財宝を少し多めにしてローラに渡す。
あの金第一なナミが他人に、しかも初対面に等しい人間に命より大事な財宝を上げた事にウソップとルフィは驚愕し、声を上げた。
所変わり壊されていない中庭の屋敷で宴の準備をしていたところにルフィ達が食糧を運ぶ。
中庭で日光浴していた被害者達(以下海賊)は恩人を働かせたと慌てて自分達も準備に移る。
「ゾロ起きたか?」
「頼まれたものも持ってきたぞ」
「お!ありがとう!!」
「お疲れ様」
屋敷の中に入るとゾロが包帯を巻き寝かされ、その両脇にはチョッパーとアスカが座っていた。
「具合どうだ?」
「こんなにダメ−ジを残したゾロは初めてみた…命だって本当に危なかったよ……!やっぱり何かあったんじゃないかな?おれ達が倒れてる間に…」
「…………」
「確かにあの男があのまま帰ったとは考えづらいものね………はい、アスカ…着替えよ」
「ありがとう、ロビン」
「ルフィが異常に元気なのもおかしいよな」
「そればっかりはおれもわかんねェ!なははは!!」
アスカは船に戻らずずっとゾロについていたので未だに破れたウエディングドレスのままだった。
生足は海賊達に目の毒だとナミが慌ててロビンにアスカの服を持って行かせたのだ。
それを受け取っているとどこからか海賊の2人が笑顔で現れる。
「何が起きたか! 実は見ちった!」
「おれも見ちった!一部始終〜〜!!教えてやろう!あの時何が起こったか!!」
「!、来い!!」
「「ウプ!!」」
「ん?サンジ?」
「…………」
サンジが海賊達が言いきる前に首に腕をやりどこかへ去っていく。
ルフィが首を傾げているその横でアスカは着替えを持ってサンジ達がさった後を見て着替える為に姿を消す。
着替え終えて戻るとすでに準備は終えており、みんなコップにお酒や飲み物を注ぎ合っていた。
「こんなうめェ料理食った事ねェ!!」
「まともなメシすら何年振りだよ!おれ達ァ〜〜!!」
「生きててよかったァ〜〜〜〜!!!」
「たんまり作った!残すんじゃねェぞ!!」
「またコックさんの料理が食べられるなんて!!ホントにほっぺたが落ちる程おいしいです!私!ほっぺたないんですけどーーー!!」
「黙って食えてめェは!!」
「うははは!!面白ェガイコツだ!!」
「ヨホホホ!ホントに…あっ!失礼!!ゲップ!!先日も今日もお腹いっぱいごちそうになって…私少し…太ったかも!!」
「骨なのにィ!?ってやかましいわっ!!!」
「ぎゃはは!!ガイコツサイコー!!」
「おめェ何で動いてんだ!?まあいいや!何でも!」
みんなはあっという間に盛り上がり酒に酔ったようなテンションだった。
「カンパイしてねェのに結局宴になっちゃった…こんなにうるさいのに目も開けねェなー」
「いつもは一番タフな男がね…」
「それほど疲れが溜まってたんじゃない?ゾロって治療も満足にさせてくれないし」
「あらアスカ、お帰りなさい。食べるものと飲み物を持ってきたけど何か食べる?」
「うん、ありがとう。」
みんなに食べられる前にサンジがアスカに、と皿に食べ物を移したのを渡し、アスカはそれをナミから受け取りながらナミの隣に座る。
そんなアスカの姿を見てチョッパーは首を傾げる。
「そういえばアスカは海楼石の首輪、どうしたんだ?」
「
あ?」
「ヒイイイイ!!!!ごめんなさいーーー!!!」
今、アスカの禁止ワード上位の言葉をチョッパーは放ち、アスカに睨まれ体を震わせ謝罪する。
そんなチョッパーに苦笑いしながら答えてくれたのはナミだった。
「海楼石なら私が外したのよ」
「え?ナミが??」
「ええ、あの変態ストーカーが懐に隠してたのを見つけたの」
疑問に思っていた事が解決し、チョッパーは納得するように頷いていたがルフィがタルを持って駆け寄ってくるのが見えた。
「おいチョッパー!これ!ゾロの分な!ししし!!さァ!飲め!!」
「飲ますな!!」
そのタルは多分酒だろう。
気絶した重傷人に酒を振舞おうとしたルフィにナミが頭を殴って突っ込む。
「ゾロは酒が好きだから元気になるだろ?」
「どんな医学だ!それ!!」
「肉は?」
「よしよし、その気持ちだけもらっとくよ」
ハァー、と溜息つくチョッパー。
すると宴になってしまったその部屋にピアノの音が響く。
「さて、BGMでも…」
「お!この部屋ピアノあったのか!」
「おい、お前…バイオリン弾きじゃなかったのか?」
「ヨホホホ!楽器は全般いけますよ!……あの…少し話戻りますけど…実は私も"見ちった"のです…あなた方の行動に心打たれました…」
「………」
ブルックの言葉にサンジは言葉が詰まる。
「仲間っていいですね……」
「あなた方って言ってくれんなよ…おれはマヌケをさらしただけだ」
「いえ…あなたにも同じ覚悟があった……何か一曲…いかがです?リクエストがあれば…」
「へェ…何でもいけんのか?じゃあ…」
「あ♪ビンクス〜の酒を〜♪」
「お前今リクエスト求めたよな!!?」
ブルックはリクエストを聞いたのだがサンジがリクエストする前に演奏しはじめる。
その演奏にロビンが懐かしそうに聞き入っていた。
「"゙ビンクスの酒"……どこかで聴いたと思ったら懐かしい唄…」
「おい!ブルック!この曲おれ知ってんぞ!!シャンクス達が唄ってた!」
「昔の海賊達はみんなコレを唄ってました。辛い時も楽しい時も…!ヨホホホ!!」
ルフィはピアノに乗り、懐かしそうに笑う。
アスカも父親達やミコトとの思い出に浸り笑みを浮かべ、歌に沿って手拍子を打つ。
「お前さ、おれの仲間になるんだろ?な?影帰ってきたもんな!日が当たっても航海できるだろ?」
「それなんですが…私一つ……言ってなかった事が…」
「何だ?」
「"仲間"との……約束があるんです…それをまず果たさなければ私…!男が立ちません……!!」
ブルックの言葉にルフィはフランキー達の話を思い出す。
「ああ、ラブーンの事だろ?知ってるよ!フランキー達から聞いたからな!!」
「え……ああ…そうなんです…"ラブーン"…そういう名前のクジラなんですけどある岬に…」
「だからよブルック!おれ達双子岬でラブーンに会ってんだ!本当に!!」
「え…」
ルフィの言葉を聞き、ブルックはピアノのテンポが落ちる。
分かりずらいが目を丸くするブルックにルフィは話を続ける。
「あそこで50年ラブ−ンが仲間の帰りをずっと待ってるのは知ってた…だから驚いたよ!!あいつの待ち続けてる海賊達の生き残りがお前だってわかった時は…!そしてお前はちゃんとまだ約束を覚えてる!これ知ったらラブーン喜ぶだろうなーー!!ししし!!」
「ちょ…ちょっと待って下さいよ!!ヨホホ…!びっくりした……!唐突であなた達が本当に…!!ラブーンに会ったって!?」
「うん」
「50年も経ってるのに…!今もまだ…!!あの岬で待っていてくれてるんですか!?ラブーンは……!!ホントですか……!?」
「うん」
「おれ達も証人だ!!確かに会ったぞ!」
ウソップも手をあげ、ラブーンに会ったと告げる。
「……!!元気でしたか………!?」
「元気だった!」
「大きく…なってるんでしょうね……」
「山みてェだったよ!」
「ヨホホ……!!見てみたい……私達が別れた時なんかね……まだ小舟ほどの大きさでかわいかった…ちょっと聞きわけ悪かったけど音楽好きでいい子でねェ…今でも…まぶたを閉じるとその姿が頭にね…浮かぶんです」
ブルックは小さいラブーンを思い出し、引いていたピアノを叩く。
指を止め、ブルックは涙を流していた。
「そうですか…!彼は元気ですか……!!!ウオオオ……!!!!こんなに嬉しい日はない…!!」
涙を流し、昔を思い浮かべるようにブルックは再びピアノを弾き始めた。
そして引き終わるとその曲に合わせて踊り歌っていたフランキーたちが振り返る。
「おう!何だ何だ?もっと弾けブルック!!」
「そうだ!鼻わりばしで踊るんだ!!おれは!」
「ヨホホ!ちょっとお待ちを……えーと…」
フランキー・チョッパーの言葉にブルックは頭を開き、中から空島で見たことある貝を取り出しピアノの上に置く。
頭を空けたのを見てサンジとウソップが目を丸くする。
「えーー!!?そうなってんのか!?」
「これは昔ある商船から買った"トーンダイアル"というもので音を蓄え再生できるという珍しい貝です」
「おお!空島のやつだ!」
「ご存じですか…私ラブーンに会えたらこれを聞かせたいと肌身離さず持ってるんです」
「何か録音してあるのか?」
「"唄"です…死んだ仲間達の生前の歌声…!我々は『明るく楽しく旅を終えた』という…ラブーンへのメッセージ今かけても構いませんか?」
「おー!聴きてェ!そりゃラブーン喜ぶだろうな!!」
ルフィの了解を得てスイッチを押すと音楽が鳴り出す。
ブルックもピアノを弾き始め、それに合わせてルフィ達も踊りだす。
「アスカ!!お前も来いよ!!」
「え…わっ!ちょ…ルフィ!?」
ゾロの傍で見ていたアスカはルフィに引っ張られ、踊りの輪に入られる。
ルフィに肩を組まれ、ウソップがアスカの肩を組み、アスカは困惑気味にしていたが楽しそうにするルフィ達に呑まれ笑みを浮かべアスカなりに楽しんでいた。
228 / 293
← | top | back | →
しおりを挟む