ブルックが弾き、歌も終わり、みんなの歌声を録音した貝はブルックと再会するまでと再び頭に仕舞う。
「ヨホホホホ…かつて仲間達と共に命いっぱいに唄ったこの唄…ルンバ−海賊団"最期の大合唱"…暗い暗い霧の海を一人さ迷った50年間……何度聴いた事でしょうか…………一人ぼっちの大きな船で……………この唄は……唯一……私以外の"命"を感じさせてくれたのです!しかし今日限り私は新たな決意を胸にこの"トーンダイアル"を封印します!封印〜〜〜!」
「「えーーーっ!?やっぱそうなってんのか!!?」」
サンジとウソップの突込みをよそにブルックはピアノの前に座り音楽を奏でる。
ルフィが再び上に乗り、アスカはブルックが弾く指を見つめるように肘をつく。
「ラブーンが元気で待っていてくれてるとわかった…影も戻った…魔の海域も抜けた…!このダイアルに蓄えたみんなの唄声は…もう私が一人、昔を懐かしぬ為の唄じゃない!!これはラブーンに届ける為の唄!辛くない日などなかった…希望なんか正直見えもしなかった……でもね ルフィさん…私!生きててよかったァ!!!本当に!生きててよかった!!!」
ブルックは声を震わせ声を上げる。
「今日という日が!やって来たから!!………あ、私仲間になっていいですか?」
「おう!いいぞ!」
「「「えーー!?さらっと!入ったァ〜〜〜〜〜〜!!!!」」」
「ふふ!」
「あーらら」
さっきまで声を震わせ、感激していたブルックが突然さらっと仲間入り、ロビン、アスカ、気絶しているゾロ以外が驚きの声を上げる。
「でも歓迎〜〜っ!!音楽家!!!」
「バンザーイ!」
「音楽家!死んで骨だけ音楽家!!」
「念願の!!音楽家!!!!」
驚いていたがルフィ達、男達はブルックを胴上げする。
「その軽さもおめーのいい所!!」
「ハイッ!骨だけにィ〜〜〜〜っ!!!」
「おんもしれ〜〜っ!!でひゃひゃひゃ!!」
「はいはい、良かったね」
「また賑やかになるわね」
「なんでこういうの集まるの?ウチって…」
「何だか知らないけど、景気いいわね!ナミゾウ!マサオ!!」
「ありがとう」
「まーね、ありがと」
胴上げしていたブルックをルフィへと投げ、ルフィはアスカに顔を向けながら大笑いする。
それを適当に返しているとローラが声をかけてきてアスカは微笑だがナミは苦笑いを浮かべた。
するとブルックは床に手配書を手で叩きつける。
「改めまして!!」
「手配書!?賞金首なのかお前!」
「申し遅れました……!私!死んで骨だけ名をブルックと申します!!フダツキでございます!通称"鼻唄"のブルック!懸賞金 『3千300万ベリー』!!昔とある王国の護衛戦団の団長を務め、その後ルンバー海賊団船長代理"音楽家兼剣士"今日より麦わらのルフィ船長にこの命!お預かり頂きます!皆さんのお荷物にならぬ様に!骨身を惜しまず頑張りますっ!!ヨホホホホホ〜〜!!」
「よーし!もいっちょ乾盃だ〜〜!!」
ブルックは改めて仲間になり、宴が盛り上がる。
そして2日後…
「あれ、ゾロ起きたの?おはよ」
「…おれは……生きているのか…」
生死をさ迷っていたゾロは目を覚まし起き上がるとアスカが傍で本を読んでいた。
アスカはゾロが目を覚ましたのに気付き本から顔をあげ、ゾロの言葉に頷く。
「うん、生きてたみたい。目を覚まして早々起き上がれるのはアンタかルフィだけよ」
「ルフィ…そうだ…!ルフィはどうなった!?」
「大丈夫…ルフィは死んでないし、重傷じゃないよ?むしろ重傷なのはアンタだけ。」
「そうか……ハァ…」
ゾロはアスカの言葉を聞き、ホッと息をつく。
そして出航するのとブルックのことを聞き、ゾロは立ち上がり刀を腰にさし姿を消す。
アスカは一つ二つと会話をした後ゾロの後姿を見送り本を閉じ、出航の準備をしているであろうルフィ達の元へと歩き出す。
「よし!ゾロも起きたし!出るか海へ!!次の冒険行くぞーーー!!!」
「「「おォーーーー!!!」」」
「気が早いのね、もう船出すの?」
出航の準備を手伝い、ついに海にでる時が来た。
「あれ!?ゾロまた包帯取ったな!?」
「ああ、動きづらいからな」
「動かさねェ為に巻いたんだ!!アスカ〜〜〜!!!」
「おま…チョッパー!」
「よしきた」
「アスカ!!てめェもノルんじゃねェ!!!」
ゾロが包帯を勝手に取った時の暗黙(でもないけど)の了解でルフィの隣にいたアスカを呼ぶチョッパーに、ゾロは慌てだすがアスカは合点承知の助(古)だと言わんばかりに頷く。
結果はチョッパーの勝利で、ゾロは渋々チョッパーに包帯を巻いてもらっていた。
「おめェらはブルックの船貰えよ。舵と帆を直しといた」
「ありがとう…何から何まで世話になるわね!!あんた達は礼を言っても言い尽くせない大恩人よ!!結婚してあげたいわ」
「おめーは上玉だが残念、おれがスーパーすぎてつり合わねェ」
「別れ難いなァお前ら!もう2・3日宴やってこうぜ!!!」
「だめだ!!次"魚人島"なんだ!!おれ楽しみなんだ!面白ェ奴いるんだろうな〜〜!!」
「美しい人魚達と!おれは戯れるんだゥン!!!」
「人魚さんのパンツ見せて頂いてもよろしいんでしょうか…」
「オイオイ!バカな事言うんじゃねェっ!!人魚は………パンツなんかはかねェよ…!」
「「!!!」」
ローラの子分の言葉にブルックとサンジは2人同時に鼻血を噴出す。
「人魚達の美しさときたら!かの海賊女帝ハンコックもたじたじってもんでよ…!!」
「マーメイドゥー!マーメイドゥー!!」
「下半身、お魚じゃない?」
人魚の妄想で盛り上がるエロ男達にロビンの言葉は悲しくも届かずにいた。
するとウソップが子分達の話を聞いていて疑問に思う。
「何でお前ら詳しいんだ?」
「ああ、3年前ここへ来んのに通ってきたからな!サイコーだぜ!魚人島!!」
「ローラ!あんた達"新世界"へ行ってたの!?」
「行ってたんじゃなくて、新世界の生まれなのよ…私のママが海賊やっててね………あ、そうだわ…!2人共コレあげる」
「「紙?」」
アスカとナミはローラに紙を渡されそれを受け取りながら首を傾げる。
「ママの"ビブルカード"…特別よ?ナミゾウとマスオと私は姉妹分だからね」
「そろそろその名前やめてくれない?」
「おおお!!よかったなオイ!ローラ船長のママはスッゲー海賊なんだぜ!大事に持ってろよ!?きっと後で役に立つぞ!!」
「何?"ビブルカード"って…」
ビブルカードと言われても新世界の住人ではないナミは首を傾げる。
そんなナミに今度はローラが首をかしげた。
「え?知らないの??」
「ロ−ラ船長、ビブルカードは新世界にしかねェんすよ」
「あ、そうなの?これはただの紙じゃないのよ。濡らしても燃やしても平気なの!自分の爪の切れ端をお店に持ってくとそれを混ぜて特殊な一枚の紙を作ってくれるわけそれが別名『命の紙』"ビブルカード"…それを離れていく友人や家族に破って渡しておくの……見てて?これは私のママから貰ったビブルカードね」
「あっ!動いた!」
「おー…」
床に置かれたローラの母のビブルカードはズルズルと何かに引っ張られるように独りでに動く。
それにナミもアスカも驚いてしまう。
「離れたカード同士は世界中のどこにいても引き合うから私はいつでもママのいる方角がわかるってわけよ!距離まではつかめないけどね?」
「へー、不思議だなーそんなのいっぱいあんのかなー!新世界って!」
「便利でしょ?このママのビブルカードに私がサインしとくから、いつか何かに困ったらこれを辿ってママに会うといいわ…その時は私も元気でやってたって伝えてね
ルフィはアスカの手の平にあるローラから貰ったビブルカードを覗き込んでいると何か思い出したように顔を上げる。
「なァアスカ!おれらそれ一枚持ってるかもな、もしかして…」
「え?」
「今…私もそう思った……前にエースに貰った白い紙…同じじゃない?」
「ああ、あれ…」
ナミの言葉に思い出したのかアスカはシュラハテンの中からエースのビブルカードを取り出す。
ルフィもそれに続き、麦わら帽子からビブルカードを取り出す。
その2人のビブルカードはチリヂリと燃えていて、半分しか残っていなかった。
それを見てローラとその子分の1人は顔を青ざめる。
「あ!」
「ちょっとアンタ!それ見せて!!」
「あり?ちょっとコゲて小さくなってる」
慌てるローラに言われルフィはコゲていくビブルカードをローラに渡した。
「これは確かに"ビブルカード"……でも まだ言ってなかったけどこの紙は持ち主の生命力も啓示するのよ!!これ……あんたとマスオの大事な人でしょ!?」
「ああ、おれ達の兄ちゃんだ!」
「気の毒だけど………この人の命!!もう…!!消えかけてるわよ!!!」
「えェ!!?」
「!!?」
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