(232 / 293) ラビットガール (232)

「トビウオ……どっか行った?」


先ほどまで暴れまくったトビウオライダーズ達が姿を消し、海は静けさを取り戻す。


「明らかに攻撃態勢をとってたがな」

「何か通信が入ってたみたいよ…撤退命令でも出たのでは?理由はわからないけど…」

「乗ってみてェな!!あのトビウオ!5分も飛ぶのか!!」

「でも生臭いじゃん」


トビウオに乗りたいというルフィにアスカは呆れたように見つめる。


「とにかくこれから行く場所に…あのトビウオ達がいるんだな。戦闘には準備が必要だな…まさか空から来るとは…」

「大砲を甲板に出せねェか?そしたらおれが撃ち落としてやんのに!!」

「よしきた!」

「はっちん大丈夫かな…」

「マクロの真の狙いはおめーだぞ?お前こそ気をつけろ!」


ウソップに言われフランキーは大砲の準備に追われ、ケイミーははっちんを心配して元気をなくす。
しばらく進むとトビウオライダーズのアジトたしい者が見える。


「着いたぞ!アレだな?"トビウオライダーズ"のアジト!」

「あそこに"はっちん"ってのが捕まってるわけだ…あっと言う間に助けるからね〜!!ケイミーちゃん〜!!

「ありがとうサンジちん!気をつけてねみんな…!マクロ一味だけでも私が30回は捕まった程の敵…」

「捕まりすぎだろお前っ!!食われすぎだし…」


アジトの傍についたのだが、そこには誰もおらず静まり返っていた。


「なんか静かだぞ」

「ここは島でもねェな…海にムリヤリ建てた居住区か…」

「わざわざなぜこんなトコに住んでんだ?」

「はっちーんおーーい!!はっちん無事なの〜〜〜!?」

「出て来いマクロ〜〜〜!!ハチを返せ〜〜〜!!!!」


ケイミーははっちんの名を呼ぶがそのはっちんは海賊旗を見て焦りだし、自分の墨で全身を黒くさせる。


「あのオリの中…誰かいるわよ?」

「真っ黒だけど誰?」

「はっちんかな?」

「しめたぞ!ケイミー!敵は丁度誰もいねェ!!きっとおやつの時間だ!」

「本気で言ってんのかお前ら…コレ……誰が見ても"罠"丸出しじゃねェかよ!!!」

「全員その辺に隠れておれ達を狙ってるに決まってんだろ!!」

「スッゴイ裏読み…!!」

「そ!そんな悪い事思いつかなかった…!!!」

「だから捕まるんだよお前ら!!」


本気で言っていたようで、ウソップの言葉にケイミーとパッパグは本気で驚いていた。


「ニュッ!おれはここだケイミー!!無事だから心配するな!」

「キャ〜〜!!はっちん真っ黒け!!どうしたの!?コゲたの〜〜〜!?」

「ニュ〜!いやあコレはちょっと…おれの都合だ!それよりコレ罠だから早く引き返せ!おれは強いの知ってるだろ!?大丈夫だ!行ってくれ!!」

「やっぱ聞いた声にあの珍しいシルエット……おいナミどうだ」

「う〜ん……怪しい…っていうかほぼ……」

「何が?」

「なに?何がほぼ??」


アスカが首を傾げているとサンジが試しに、とはっちんに声をかける。


「聞いてみよう…おい!アーロンは元気かァ!」

「ニュ〜!?あァ!!アーロンさん!?あの人もチュウもクロオビもみんな海軍に捕まったままよ!おれ一人で脱獄してきた今昔からの夢だったタコ焼き屋やってんだけど!!」

「アーロン……」

「アーロン?」

「しまったーーーー!!!!」

「「「おめェかやっぱりーーーっ!!!!」」」


その場に居なかったアスカとそれ以降仲間になったチョッパー達は首を傾げてみせる。


「なあに?」

「あー、前にちょっとな………ナミの故郷は昔"アーロン一味"っていう魚人海賊団に支配されててあのタコはその一味の幹部だったんだ…」

「は〜ん…知った敵なのか…」

「まあ当然おれ様がルフィ達を引き連れて殴り込みをかけ 一味は壊滅……」

「おーーー!」

「魚人達は海軍にしょっぴかれたハズなんだがあいつ一人脱獄したようだ…」

「成程…人に…歴史あり…」


ウソップの話はチョッパーしか聞いておらず、ルフィはハチだと分かり声を上げた。


「何だお前だったのか!!"はっちん"ていうタコ焼き屋は!アーロンとこのタコッパチ〜〜〜!!そうとわかりゃおれ達はお前なんか助けねェぞ!……!!でも!お…!お前のタコ焼き…!!そん〜なにうめェのか!!?」

「揺れんな…食欲と理性の狭間で…」


食欲と理性の天秤が左右に揺れているルフィはどうしようか戸惑っていた。
知り合いらしいみんなの反応にケイミーは友達なのかと思ったがゾロに『違う』と凄まれそのゾロの恐さに悲鳴を上げる。


「船戻せー!」

「ナミちんっ!!」

「ごめんねケイミ、あんたの友達がまさかあいつだとは思わなかったから…」

「そんな…!じゃあ救出は手伝って貰えないのね…!?はっちん…!!」


ナミの言葉にケイミーは涙を溜める。


「ニュ〜〜!ケイミー!!それでいいんだ!!そのまま帰れ!これは罠だぞ!!」

「やだよ!私!助けるよ!!はっちんは私達をいつも助けてくれるじゃない!パッパグ!!」

「おおよ!けっ!!コイツらこんな薄情な奴らだとは思わなかったぜ!バ〜〜カおめェら!!」

「うっせーー!」


ケイミーは手すりに乗り、海に飛び込んだ。
…なのだが海に隠れていたマクロ一味に捕まってしまった。


「きゃ〜〜!!」

「捕まえたぞケイミ〜!!」

「うわーー!!!」

「口程にもねェとはおめェらの事だァ!」

「ニ゙ュ〜!ケイミー!パッパグ!!だから言ったのに!!」


ケイミーとパッパグが捕まり、檻にいれられていたハチは体を檻に押し付けケイミー達を助けに行こうとするも無駄に終わる。
ケイミー達だけでも助け出そうとするとナミに止められ、ハチも無害だからと助け出す事になる。


「ルフィ!」

「おめーがいいんなら仕方ねェ!タコッパチも助けよう!!」

「目がタコ焼きなんですけど!!」


ナミの言葉にルフィの瞳は既にたこ焼きだった。
ルフィは早速、とケイミーとパッパグを腕を伸ばし救出し、向かいのアジトへと着地する。


「よし!取り返したぞ!!」

「あんの野郎ォアア〜〜!!!!」

「ニ゙ュ〜!!麦わらァ〜〜〜!ありがとう!お前って奴はァ〜!恩にきるぞォ〜!!」

「ゾロ!タコッパチの檻とロープ斬れ!!」

「おう!」

「麦わらァ気をつけろよ〜〜〜!もうお前ら罠の中だ!!"トビウオライダーズ"が海中から囲ってるぞ!」

「海からでも空からでもかかって来い!暴れてやるぞ〜〜!!野郎共!!!戦闘だァ〜〜〜〜!!!」

「「「うおおお〜!!!」」」


ルフィの声かけにアスカも戦闘準備をする。

232 / 293
| top | back |
しおりを挟む